調布市東部・西部・北部の3公民館が調布市グリーンホール(調布市小島町2)大ホールで9月29日、「黒沼ユリ子 ヴァイオリンリサイタル~世界をつなぐ平和の奏(かなで)」を開催する。
「黒沼ユリ子 ヴァイオリンリサイタル」でピアノ演奏をするラファエルゲーラさん(左)と第2バイオリンを担当する波多野せいさん(右)
同市公民館3館合同事業として、国際的バイオリニストの黒沼ユリ子さんを招き開催する同公演。企画にあたった東部公民館職員の長年の憧れだった黒沼さんが同市の桐朋学園出身であることや、海外では演奏活動とともにメキシコを中心に音楽教育に情熱を傾け、帰国した現在も地域のネットワークづくりに尽力するなど、常に社会に目を向けグローバルに平和を訴える活動を続けていることなどから、「戦後70年」や「調布市制施行60周年」を記念する今回の公民館事業にふさわしいと熱心に交渉した末、実現したという。
「悪いことは良いことのためだけにやってくる」というメキシコのことわざを背景に、黒沼さんの魂を込めた力強い演奏とトークを交え、戦争体験者や震災被災者をはじめ、それぞれの「心の復興」を後押しする。ピアノ演奏にラファエルゲーラさん、第2バイオリンに波多野せいさんが特別出演し、ドボルジャークの「ソナティナ ト短調 作品100」やベートーベンの「ソナタ第5番『スプリング』」など約9曲を演奏する。
同公演は東日本大震災を風化させず復興への思いをつなぐことを目的に発足した「千の音色でつなぐ絆プロジェクト」にも参加。東日本大震災で発生した流木で作られ、世界のバイオリニストたちに弾き継がれている「津波バイオリン」による演奏が予定されている。
担当職員は「上質な音楽で皆さんの心が癒やされ、力強く明日への一歩を踏み出し、またあらためて平和への思いを未来へつないでいけるよう、願いを込めている」と話す。
開催時間は14時~15時30分(13時30分開場)。入場無料。申し込みは各公民館で受け付ける。