国立天文台などで公開企画 「重力波が拓く天文学」テーマに最新天文学紹介

4D2U(4次元デジタル宇宙)ドームシアターで行われる、理論研究部・4D2U合同企画のミニ講演会「理論天文学最前線」 ©国立天文台

4D2U(4次元デジタル宇宙)ドームシアターで行われる、理論研究部・4D2U合同企画のミニ講演会「理論天文学最前線」 ©国立天文台

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 「国立天文台」「アストロバイオロジーセンター」「東京大学天文学教育研究センター」「総合研究大学院大学天文科学専攻」(三鷹市大沢2)で10月21日(プレ公開)・22日(本公開)、施設を公開して最新天文学を紹介する「三鷹・星と宇宙の日2016」が開催される。

惑星や明るい恒星などそのとき見える天体を観望できる「50センチ反射望遠鏡で星をみよう!」(雨天中止)©国立天文台

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 今年のテーマは「重力波が拓く天文学」。国立天文台講演会ではFLAMINIO,Raffaeleさん(国立天文台重力波プロジェクト推進室長特任教授)が「Listening to the universe with gravitational waves(重力波で聴き取る宇宙の声)」(同時通訳あり)を、吉田道利さん(広島大学教授)が「重力波を電磁波で見る?-電磁波追跡観測で重力波源の正体に迫る-」をテーマに、それぞれ話す。東京大学天文学教育研究センター講演会では酒向重行さん(東京大学助教)が、東京大学木曽観測所で開発中の超広視野高速CMOSカメラ「トモエゴゼン」の開発と科学成果を紹介する。「トモエゴゼン」は動画で星座をまるごと監視できる技術で、重力波を生み出す星と星の合体現象を捉えられると期待されている。

 プレ公開では上塚貴史さん(東京大学特任研究員)が「TAO/MIMIZUKUで探る宇宙の物質の起源」、田中雅臣さん(国立天文台助教)が「重力波天体を追って」と題して、それぞれミニ講演会を行う。

 普段非公開の施設を開放して、研究内容と成果について模型やパネルを使い紹介するほか、貴重書も実物展示する。研究者による解説、質問コーナー、サイエンスカフェなど、専門家と交流する機会も設ける。見学しながらスタンプを集めるとオリジナルグッズがもらえる「スタンプラリー」やクイズ、天体観望会(雨天中止)など子どもでも楽しめる企画も。

 隣接する「三鷹市星と森と絵本の家」でも同22日、「三鷹市星と森と絵本の家秋まつり2016」(11時~16時)を開催する。台内の大正時代の建物を保存活用した施設で、「むかしなつかしほのぼのスペース(宇宙)」としてクラフト工作や街頭紙芝居などの催しを行う。

 開催時間は、21日=14時~19時、22日=10時~19時(入場は各日18時まで)。22日(本公開)のみのイベントあり。時間・会場・整理券配布など詳細は特設サイトで確認できる。いずれも入場無料。当日は駐車場がないためバスなどの公共交通機関での来場推奨。自転車とバイクの駐輪場あり。障がい者など車での来場希望者は、国立天文台(代表、TEL 0422-34-3600)へ要問い合わせ。

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