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府中に蒸しパン専門店 北海道から移転、定番・おかず・スイーツ系まで30種

天然酵母の蒸しパンは、定番からおかず、スイーツ系まで約30種

天然酵母の蒸しパンは、定番からおかず、スイーツ系まで約30種

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 京王線・多磨霊園駅近くに今年5月に北海道から移転オープンした天然酵母の蒸しパン専門店「しのぱん」(府中市若松町1、TEL 042-407-8984)が現在、地元客でにぎわいを見せている。

蒸しパン専門店「しのぱん」の木のぬくもりを感じる店内

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 北海道で9年間営業した人気の蒸しパン専門店。店主の宇田川兼司さんと里香さん夫妻は、13年前、東京から北海道に移住した。のどかな東川町に定住した後、里香さんは夢中になったパン作りから道産小麦に魅了され、「このおいしさを伝えるお店を始めたい」と考えるようになった。里香さんにとって蒸しパンは、子どもの頃、母親がおやつに作ってくれた思い出の味。昔懐かしいおいしさに、オリジナルのアレンジを加えて商品化するために、約3年試行錯誤を重ね、2010(平成22)年の開業にこぎ着けた。

 北海道での営業は順調だったが家族の状況が変化したため、惜しまれつつ閉店。東京に戻った夫妻は、今年5月、府中に店を再オープン。「都会過ぎず田舎過ぎず、町の雰囲気がお店の雰囲気にも合ってちょうど良かった」と、同地を選んだ理由を話す。店内は、木のぬくもりを感じるナチュラルな内装に仕上げ、「古いものが好き」と、アンティーク風の飾り棚や机を置いて、商品をかわいらしくディスプレーする。「お話好きな人が多く、蒸しパンを介して日々会話できることが楽しい。地元の方が温かく、心地よい」と、兼司さん。

 蒸しパンは、北海道産の小麦、塩、十勝産のテンサイ糖など、原材料にこだわり、独自の製法で作る。ふんわりした蒸しパンのイメージとは違い、天然酵母で長時間低温発酵させるため、ムッチリ・もっちりとした食感と、腹持ちの良さが特徴。生地に、卵・牛乳・油は使わず、素朴な粉のおいしさを売りにする。種類豊富なトッピング・具材に、見た目の楽しさも加わり、赤ちゃん連れの母親から年配客まで、幅広い世代が蒸しパンを求めてやって来る。

 週替わりの商品を含め、蒸しパンは常時30種類ほどを用意。生地のおいしさをシンプルに味わう「プレーン」(130円)、道産小豆を使った「つぶあん」「こしあん」、道産の豆がいっぱいの「まめまめ」(以上150円)などのほか、人気のおかず系「マルゲリータ」、「きんぴらマヨネーズ」(以上160円)、スイーツ系の「アップルシナモン」「ホワイトチョコマカダミアクランベリー」(以上170円)などが、カラフルに並ぶ。

 宇田川夫妻は「『蒸しパン専門店』はほかにあまり無く、移転当初は東京で受け入れてもらえるか少し不安だったが、既にたくさんのお客さまにご来店いただき、温かい言葉をもらっている。これからも、たくさんのお客さまに愛されるようなお店を目指して頑張りたい」と話す。

営業時間は8時~18時。

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