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調布リトルが必勝祈願でスタート ナインは東京五輪の聖火ランナーにも

布多天神社で必勝祈願した調布リトルナイン

布多天神社で必勝祈願した調布リトルナイン

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 調布リトルリーグの選手が毎年恒例の布多天神社(調布市調布ヶ丘1)で必勝祈願を行い、山下孝次監督の勇退を受け、新体制で新年のスタートを切った。

20年の指導を終え勇退した山下孝次前監督

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 調布リーグは、2015(平成27)年に野球殿堂入りした故・林和男さんが1965(昭和40)年に創設したリトルリーグ最古のチーム。昨年は全日本で優勝し、日本代表としてワールドシリーズに挑んだ。チームは新年の練習を始めるに当たり、毎年欠かさず布多天神に参拝している。今年も1月11日、選手、監督、コーチ、保護者らが気持ちを一つに、チームの必勝を祈願した。

 監督を20年務めた山下孝次さんは、全日本優勝から世界3位を達成した昨シーズンをもって勇退。退任を発表した昨年末の納会は、現役選手のみならず、教え子やその家族など約100人がグラウンドに集まって花を添えた。

 教え子は延べ約500人に上ると言い、「監督を続けていなければ、なかった出会いばかり。監督として初勝利した試合、負けて悔しかった全ての試合、リトルリーグ発祥の聖地で戦った2度の世界大会など、心に残る思い出とたくさんの出会いが私の財産。あっという間だった。支えてくれた多くの方に感謝している」と20年を振り返る。

 野球の指導について山下さんは「野球は個性を出すスポーツ。指導者は、決めつけも押さえつけも駄目だと思う。今は昔と違い、少年野球は、子どもを預けても大丈夫と思える信頼関係が大切。小さな子どもに技術を教えるだけではないのでは」と話す。

 昨年12月、都庁で行われた東京2020オリンピックの聖火ランナー発表会見には、調布リーグナインも参加。主将を務めた小針大輝選手(中1)など世界大会メンバーを中心に選出された10人が、聖火ランナーとして走る。ランナーの一人、掛場佑人選手(同)は「ここまで来られたのはチームみんなのおかげ。聖火ランナーでみんなと走れるのはとてもうれしい。調布リーグ代表として、恥ずかしくないように走りたい」と話す。

 後任で新監督の伊藤敏夫さんは「山下監督は、子どもの心をつかむのがうまかった。選手を見る目があり、誰よりも子どものことを考える指導者だった。周囲への気遣いなども見習うべきところが多い。勝負にこだわり結果を残すことが、調布リーグには求められるが、何よりも、野球が好きで集まってくる子どもたちが、ずっと野球をやっていきたいと思えるように育てていきたい」と話す。

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