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府中市美術館で20周年記念展「動物の絵」 円山応挙やモロー、ゴーギャンなど188点

円山応挙「雪中狗子図」個人蔵(部分)前期展示

円山応挙「雪中狗子図」個人蔵(部分)前期展示

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 府中市美術館(府中市浅間町1、TEL 050-5541-8600)で現在、開館20周年記念「動物の絵 日本とヨーロッパ ふしぎ・かわいい・へそまがり」が開催されている。

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 同館は2000(平成12)年10月、「生活と美術=美と結びついた暮らしを見直す美術館」をテーマに開館。20周年に当たる昨年、同展を企画していたが、コロナ禍により延期になった。この度、感染予防対策を徹底し9月18日、1年遅れの開催にこぎ着けた。

 人が動物に対して神秘を感じる心から生まれた伊藤若冲の「象と鯨図屏風(びょうぶ)」やギュスターヴ・モローの「一角獣」、現代人が見ても「かわいい」と言わずにいられない、円山応挙(おうきょ)の「雪中狗子図(せっちゅうくしず)」や長谷川りん二郎の「猫と毛糸」、完璧ではない不格好な中に作者の「へそまがりな感性」を感じる甫雪等禅(ほせつとうぜん)の「叭々鳥図(ははちょうず)」やポール・ゴーギャンの版画など、日本とヨーロッパの絵画188点を前期(10月24日まで)と後期(10月26日~11月28日)で一部作品を入れ替えながら展示する。展示作品の一覧や展示期間はホームページで確認できる。

 担当者は「西洋では動物崇拝を禁じた宗教や人間を描くことを第一とした芸術観により、動物画を楽しむまで時間がかかった。一方、日本は昔から身近な小動物を描いたり、神秘的な霊獣を現したり、世界的にも珍しいほど動物画が豊富」だという。「それぞれの風土や歴史を探りながら見比べると、いっそう深く感じられるのでは」とも。

 同館より徒歩5分の場所にある府中市生涯学習センター講堂で学芸員が作品について解説する「展覧会講座」を開く。10月24日は金子信久さんが「動物の絵 日本とヨーロッパ-日本の絵を中心に」、11月7日は音ゆみ子さんが「動物の絵 日本とヨーロッパ-西洋の絵を中心に」をテーマに話す。開催は両日共14時~で、受講無料。

 開館時間は10時~17時(入場は16時30分まで)。会期中は月曜休館。観覧料(常設展を含む)は、一般=1,000円、高校生・大学生=500円、小学生・中学生=200円(府中市内の小中学生は「府中っ子学びのパスポート」提示で無料)、未就学児・障がい者手帳などを持った人は無料。観覧券に2度目半額の割引券が付く(同展1回限り有効)。10月5日~10日は「市民文化の日」で無料。混雑時には入場制限あり。

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