「クリエイティブリユースでアート!廃材ピンホールカメラでつかまえた光 調布/ウクライナ」が現在、調布市文化会館たづくり(調布市小島町2)で開催されている。
バナナの段ボール箱を使ったピンホールカメラで撮影した「調布銀座」
調布市文化・コミュニティ振興財団が主催し、2014(平成26)年にスタートした「クリエイティブリユースでアート!」企画。6回目となる同展は、ウクライナでギターやカボチャ・バスなど日常にある素材をピンホールカメラに加工して撮影するアートグループ「ピンホリエロ・バンディスト」のメンバー・アロナ・チジェンコさんと職種の異なる日本のクリエーターや13人の子どもたちによる作品展示を企画する。
レンズを使わず針で開けた穴(ピンホール)から光を取り込んで撮影する「ピンホールカメラ」を、使われなくなった道具や廃棄してしまう素材を再利用することで、通常のカメラと違う廃材ならではのストーリー性や個性的な形状がアナログで不思議な写真を作り出す。使われなくなった「モノ」(廃材)を、人のクリエーティビティー(創造)で新たな「モノ」に生まれ変わらせる「クリエーティブユース」に挑戦することで、地域に見直されるべき資源の廃材から「アート」を身近に感じられる内容となっている。
会場では、ウクライナ出身のアロナさんが2021年以前に母国で撮影した作品を展示するほか、現在の活動拠点である徳島県での日常風景を紹介。壁掛け時計やデスクライト、ウクレレなどユニークな廃材がカメラに生まれ変わり、調布で出た廃材などを使った作品を展示するほか、写真家やデザイナー、建築家、大学生、美術教育者などさまざまな職種の日本のクリエーターが、廃材ピンホールカメラに挑戦し、深大寺や多摩川・調布駅前など市内を撮影した作品を展示。アロナさんが講師を務めたピンホールカメラワークショップに参加した子どもたちが、菓子の空き箱やシューズボックスを使い、子どもたちの目線で切り取られた「調布のまち」と自分たちの姿を紹介する作品も展示する。
会期中は展示室内で、「映画のまち調布」ならではの廃材「映画のフィルム缶」をベースに、同市内から出た約20種類の廃材を使った作品を、誰でも制作できる体験コーナー「フィルム缶にアート!」を設ける。
開催時間は10時~18時。11月25日・26日、12月23日・24日、29日~1月3日は休館。入場無料。関連イベントのギャラリートークは12月7日11時~、14時~。ワークショップ「廃材でアニメーションをつくってみよう!」は12月8日13時~16時(要事前申し込み、参加費2,700円)。1月26日まで。