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調布・国領の豆腐店で「はじめてのおつかい」企画 子ども200人超が成功

とうふや「おもむろ」のはじめてのおつかいに挑戦している子ども 会計の様子

とうふや「おもむろ」のはじめてのおつかいに挑戦している子ども 会計の様子

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 調布市国領駅近くの手作り豆腐の店「おもむろ」(調布市国領町4、TEL 042-445-2423)が現在、「はじめてのおつかい」企画を実施している。

とうふや「おもむろ」のはじめてのおつかいに挑戦している子ども 商品を選ぶ様子

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 国産大豆を使った手作り豆腐の店として2021年12月にオープンした同店。農家や問屋とのつながりを大切にし、それぞれの大豆の個性を味わえるよう、主に単一品種の大豆を使った豆腐を販売。「大手にはない個人店だからこそできること」を常に考え、地域とのつながりも大切にしながら、「まちの豆腐屋」文化の継承を目指している。

 「はじめてのおつかい」企画は、個人商店が減少し、子どもがおつかいをする機会が失われつつあると感じ、2022年10月にスタート。「豆腐はスーパーで買うもの」と思っている子どもたちに、「おつかい」というチャレンジ体験を通じて、子どもの成長を支援し、「まちの豆腐屋」や手作り豆腐の魅力に親しんでほしいと始めた。

 ルールは、保護者は店の外で見守り、子どもが1人で店に入って買い物をするもの。チャレンジが成功すると店から表彰状が贈られ、近くのベーカリー「PINO(ピノ)」でご褒美の「にこぱん」も受け取ることができる。これまでに未就学児を中心に200人以上がチャレンジを成功させた。全く動じずに1人で買い物をする子どももいれば、保護者が離れた途端に泣き出す子どもなど、「反応はさまざまだが、ほとんどの子どもが緊張した面持ちで来店する」と、企画を担当する岡澤葉子さんは言う。

 2023年5月からは、チャレンジに成功した子どもが再度来店した時の特典として「おつかいメンバーズカード」を用意。スタンプが10個たまると豆腐1丁がもらえる内容で、満杯になったカードは40枚を超えた。

 岡澤さんは「子どもが買い物をしやすいように、子ども用の財布を用意する家庭もある。子どもの成長のために手間をかけ、足を運んでくれる保護者を応援したい。成功した親子のうれしそうな表情を見るのが幸せ」と言い、店主の伊藤正樹さんは「予想以上に多くの子どもが挑戦してくれて、このような場が他にないことを実感している。おつかいという挑戦の機会が当たり前の社会になれば」と話す。

 営業時間は12時~19時(日曜18時まで)。月曜・火曜定休。

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