
調布市仙川駅近くの「Bakery(ベーカリー)コムギノホシ仙川店」(調布市仙川町3、TEL 03-5314-9981)が6月20日、「ロスパン」を活用した自家醸造クラフトビール「ブレッドエール」の新商品「セゾン」の販売を始めた。
「Bakeryコムギノホシ」のブレッドエール醸造責任者の小山恵一さん
ベーカリーの開業支援などを行うダイユー(杉並区)が手がける4店舗目の直営店として、2023年11月にオープンした同店。毎日約100種類の焼きたてパンを販売し、連日多くの客が訪れる。食パンやバゲットなどの食事向きのパンは、閉店時刻まで売り切れないよう多めに製造するため、残って廃棄することも多く、この「ロスパン」をビール醸造の副原料として活用する取り組みを開始。2020年から「ブレッドエール」の販売を始めた。
最初に開発したのは3種類。食パンを使った「White(ホワイト)」は、クラフトビール初心者にも飲みやすい「軽い口当たり」のビールに仕上げた。バゲットを使った「Baguette(バゲット)」は、苦みを利かせて「飲み応え」を重視し、ライ麦パンを使った「Ray(ライ)」はパン由来の酸味を生かした独特の味わいが特徴。それぞれのビールに合うパンのペアリングも提案し、イートインコーナーでは焼きたてパンとつぎたてビールを楽しむ客の姿が見られる。
当初はビール製造会社の協力を得て製造していたが、2024年6月に同店に併設したブルワリーで自家醸造を開始。今回、自家醸造開始1周年を記念して、新商品「ブレッドエールセゾン」を開発した。使うのは食パンで、ホワイトとは異なる酵母を使い、暑い夏に合う「ドライでスパイシー」な味わいに仕上げた。醸造責任者の小山恵一さんは「シーフードやオリーブを使ったパンとの相性が良い」と話す。
生ビールは常時3種類(レギュラー660円)を用意し、3種飲み比べセット「Beer Flight(ビアフライト)」(1,100円)も販売。缶ビール(550円)は3種類を取りそろえ、セゾンの缶は7月上旬に店頭に並ぶ予定。
小山さんは「自家醸造を始めて1年がたち、ようやく新商品を開発することができた。パンのロス削減に貢献するためにも、より多くの人にブレッドビールを知ってもらい、さらに新しいビールの開発と製造量の拡大につなげていきたい」と話す。
営業時間は9時~20時。火曜定休。