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調布・仙川のカフェが「イカチョビ」使った新メニュー 塩辛の老舗とコラボ

カフェ「Petit Parc」で提供する「イカチョビめんたいドッグ」

カフェ「Petit Parc」で提供する「イカチョビめんたいドッグ」

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 パンを使ったメニューが看板のカフェ「Petit Parc(プティパルク)」(調布市仙川町1、TEL 03-4362-5584)が8月1日、気仙沼産塩辛の老舗「波座(なぐら)物産」(川崎市多摩区)の新商品「イカチョビ」を使った期間限定メニュー「イカチョビめんたいドッグ」の提供を始めた。

カフェ「Petit Parc」店主の安田裕司さん(左)、波座物産の朝田慶太社長(中央)、常連客でアートディレクターの高田正治さん(右)

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 ハンバーガー店やスペシャルティコーヒー専門店で経験を積んだ安田裕司さんが2020年に開業した同店。特注パンを使ったサンドイッチやホットドッグ、菓子店で経験を積んだ妻の国子さんが作る焼き菓子、フレンチプレスで提供するスペシャルティコーヒーなどを用意し、連日多くの客が訪れる。

 イカチョビは、創業50年を超える波座物産が昨年12月に発売した新商品。同社は東日本大震災で全壊した気仙沼工場を震災翌年に再建し、昔ながらの製法で熟成させる既存の塩辛に加え、復興の象徴としてより高級な塩辛を開発した。さらに塩辛を若い世代にも親しんでもらうきっかけとなるよう、そのままでも調味料としても使いやすいイカの珍味「イカチョビ」シリーズを開発した。

 今回のコラボは、常連客でアートディレクターの高田正治さんが「イカチョビ」を差し入れたのがきっかけ。高田さんは、震災後に気仙沼の地元企業とクリエーターをつなぐ「ほぼ日刊イトイ新聞(ほぼ日)」の復興支援活動に参加し、その後、約12年にわたり同社のブランディングを手がけてきた。安田さんが差し入れへの感謝の意味を込め、同商品をパンと合わせて振る舞ったところ、「パンとの組み合わせは新しくておいしく、見た目にも美しい」と好評を得て、想定外のコラボメニューとして商品化が決まった。

 完成までには試作を重ね、「もちふわ」なホットドッグバンズに、「パリパリ」のソーセージ、イカチョビとの相性を考え、だしを加えて和風に仕上げた「しっとり」なマッシュポテト、燻製(くんせい)塩、皮をむいた胴身のみを使う「プリッとした」イカチョビめんたいこをトッピング。さまざまな食感を楽しめる、彩り豊かな「イカチョビめんたいドッグ」(1,540円)が完成した。

 波座物産の朝田慶太社長は「自分たちには思いつかない組み合わせのメニューができてうれしい。これをきっかけに塩辛にも親しむ人が増えれば」と言い、高田さんは「気仙沼と仙川がつながり、形になったことに感謝している。ここでしか味わえない逸品をぜひ味わってほしい」と話す。安田さんは「イカチョビとの出合いが新しい味の発見につながった。多くの人にイカチョビや波座を知ってもらえる機会になれば」と期待を寄せる。

 営業時間は11時~20時(土曜・日曜・祝日は10時~)。月曜定休。提供は10月末までを予定。

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