5月21日早朝に九州南部から関東広範囲で起こる「金環日食」や日本全国で観察できる「部分日食」を前に、国立天文台(東京都三鷹市大沢2、 TEL 0422-34-3600)が開設した特設ホームページが人気を集めている。リツイート数は6000以上、フェイスブックでは4000以上の「いいね」カウントを示している。
同ホームページでは、「日食の概要」や日食の開始や終了時間を地域ごとに書き込んだ日本地図、「観察方法」や「撮影方法」などを解説しているほか、「教育関係者の方へ」として、生徒の登校途中や誤った方法での観察についても注意を促している。動画による解説も用意している。中でも「撮影方法」のページでは、レンズやフィルターの選び方、設定方法など詳細な説明を掲載している。
天文情報センター普及室は「金環日食は太陽と月がすべて重なったときでも太陽の光と熱が強いままなので、正しい方法で観察しないと目を傷め最悪の場合失明する危険性がある。サイトでは『安全な観察方法』に重点をおいて紹介している」と話した。
サイトで公表している日食の各予測時間(都内)は、食の始め=6時19分2秒、金環日食の始め=7時31分59秒、食の最大=7時34分30秒、金環日食の終わり=7時37分、食の終わり=9時2分37秒。
「金環日食」は日本の陸地では、1987(昭和62)年9月23日に沖縄本島などで観察されたのが最後で、約22年ぶり。次回は18年後の2030年6月1日に北海道で起きるという。
同天文台では、6月6日に観察できる「金星の太陽面通過」についても特設ホームページを開設し、観察方法などを掲載。「金環日食」と同様、観察には日食観察用眼鏡が必要。