調布の商店街に実篤直筆の書-記念館「本物」と判断

実篤直筆と判断された調布銀座会館の書。左は同商店会の理事長を務める齋藤行雄さん

実篤直筆と判断された調布銀座会館の書。左は同商店会の理事長を務める齋藤行雄さん

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 調布駅北口の商店街「調布銀座商栄会」の事務局として使われている調布銀座会館に掲げられている書が武者小路実篤本人の直筆の書であることが4月16日、調布市武者小路実篤記念館の調査で初めて判断された。

50年以上前の、調布銀座会館建設の経緯が今も残っている

 同商栄会は1951(昭和26)年に発足。会館の建設に着手したのは9年後の1960(昭和35)年。「調布銀座会館」と書かれた同書は、建設を記念して実篤より寄贈されたものと思われるが、詳しい経緯は伝わっていない。当時の実篤の書体や署名、落款(らっかん)と照らし合わせた結果、同記念館では本物であろうと判断した。正式な鑑定は著作権の管理者による鑑定書の発行が必要となる。

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 同会館に今も残る「調布銀座会館建設趣旨」には、以下のように書かれている。「調布銀座会館は昭和三十五年七月より三十九年六月までの四ケ年間に於て完成の計画をたて着手しその資金は民主的に公平なる割当のもとに銀座商店々主一同一丸となってこの会館建設に当たりました。顧みるに昭和二十六年十二月調布銀座発足数えて十年ここにおいて十周年記念事業として商店街の発展と店員の情操教育並びに福祉厚生を念願し会館建設の運びとなりました。銘うって『調布銀座会館』と致しました。昭和三十五年十一月五日」(一部、現代仮名遣いなどに変更)。

 同記念館は「金銭的な価値は判断できないが、商店街の皆さまには大切にしていただきたい」と話す。同商店街では今後、鑑定書の発行について検討を進める。

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