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視覚障がい者のパワーリフティングで調布市民が世界一、「年齢や障がいの壁壊したい」

トレーニングに励む大谷重司さん

トレーニングに励む大谷重司さん

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 今年10月、2014 IBSA(国際視覚障害者スポーツ連盟)パワーリフティング ワールド&ヨーロピアンチャンピオンシップスで調布市在住の大谷重司さん(56)が優勝した。

世界一に輝いた大谷重司さん(左)と主任コーチの野田俊彦さん(右)

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 大谷さんは昨年6月からスポーツクラブ「パワーハウス」(調布市飛田給1)に雨の日も大雪の日も休まず週に2回通い、「スポーツ祭東京2013」「西日本障害者パワーリフティング選手権大会」などで優勝したほか、日本記録を保持している。今年10月にトルコで開催された視覚障がい者のパワーリフティング世界一を決める同大会で金メダルに輝き、トレーニングを始めてから1年4カ月で優勝という快挙を成し遂げた。

 大谷さんは、かつて画家を目指し美術大学へ通っていたが、卒業後に失明してしまい全盲となった。現在はヘルスキーパーとして働きながら、小説や随筆を同人誌などに発表するなどの活動も行い、2010年に文芸社から「ブラインドマイム」を出版。公募事業「第6回 深大寺短編恋愛小説」で調布市長賞を受賞し、現在はアマゾンで「薄裂記」も販売している。

 2008年、2010年の世界ベンチプレス選手権大会の金メダリストで59キロ級日本記録を保持し、大谷さんのコーチを務める同ジム主任コーチの野田俊彦さんは「大谷さんはどんな気候でも必ずトレーニングに来る。ペースを崩さず、体調も崩さないことが大谷さんの強さ。継続することの強さを感じている」と話す。

 大谷さんは「どこまでも無謀な人間でいたい。年齢の壁も障がいの壁もあっさり壊していくことがこれからの目標。来年2月のジャパンクラシックベンチプレス選手権大会では一般部門に出場する予定。健常者とともに戦い、50代の部での優勝を目指したい」と話す。

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