東京アートミュージアム(調布市仙川町1、TEL 03-3305-8686)で1月10日、版画家の出店久夫さんの作品展「出店久夫展 -1945-忘却と記憶-2015- 」が始まった。
出店さんは1945(昭和20)年福井県生まれ。1966(昭和41)年京都市立日吉ヶ丘高校美術コース洋画科を卒業後、写真製版会社やプロラボで写真の技法を身に付け、1974(昭和49)年スペイン国立アカデミー「シルクロ・ベジャス・アルテス」で学ぶ。1990年エンバ賞美術コンクール展で大賞すると、滋賀県立近代美術館の「シガ・アニュアル '90写真による現代版画」や渋谷区立松濤美術館の「現代の版画1990」などに出品。以後さまざまな展覧会に出品し受賞、多くの美術館でパブリックコレクション(所蔵)されている。
同展について出店さんは「1945年の秋に生を受けてより、自我の芽生えるころの記憶はかすみゆくが、折々に感じたことは記憶の淵に引っかかっている。『私の一生を絵画する』と生きてきたが、人間世界は古代より争いごとが続いてやまない。存在の不快を解決したく、時代に逆らう私!! 100年から200年後に希望を託して」とコメントを寄せる。
開館時間は11時~18時30分(入館は18時まで)。月曜~水曜休館。入館料は、一般=500円、大学生・高校生=400円、小中学生=300円。3月27日まで。