調布市が現在、地元の消防団員やその家族へサービスを提供する店舗を募集し、紹介する「調布市消防団応援事業」を始め、話題となっている。
消防団は消防組織法に基づき、市町村に設置される消防機関。平常時・非常時を問わずその地域に密着し、住民の安心と安全を守る役割を担っている。消防署とは異なり、火災や大規模災害発生時に自宅や職場から現場へ駆け付け、その地域での経験を生かした消火活動・救助活動を行う。消防庁ホームページによると、全国に約2300団体、88万人が従事しており、同市でも地域ごとに15団体、約300人が所属している。
同市では、主に地元で事業を営む市民が消防団に所属している団員によると、火災や災害はいつ発生するかわからず、連絡が入ればすぐに出動しなければいけないため、就寝時でも携帯電話を切らず肌身離さずそばに置いているという。このほか、月に2回の行消火栓点検、毎月数回の消火訓練なども行っている。消防団に所属する期間は通常、年程度から長い人では十数年にもわたるといい、職務を全うするには、家族の理解が不可欠という。
同事業を担当する同市総合防災安全課の高橋さんは「昼間は自身の仕事をしながら、地域の安全のため24時間気の抜けない消防団員の皆さまと、特にそのご家族に何かできることはないかと考え企画した。店からはサービス以外にも熱い応援メッセージも多数寄せられている。消防団という組織の認知度向上や入団希望者の増加にもつながれば」と話す。
サービス内容は特設ホームページで確認できる。