調布の都立神代植物公園(調布市深大寺元町5、TEL 042-483-2300)で7月7日、世界最大級の葉を持つコチョウラン「ファレノプシス・ギガンテア(学名Phalaenopsis Gigantea)」が開花した。
別名「象の耳ラン(Elephant ears orchid)」とも呼ばれる「ファレノプシス・ギガンテア」
同花はインドネシアのスマトラ島およびカリマンタン(ボルネオ島)を原産とするランで、開発など自生地の減少により個体数が減っている希少な植物。種小名の「ギガンテア」は「巨大な」という意味で、コチョウランの中では最大級の葉に育つことに由来し、大きくなると1メートルにも達するという。巨大な葉が左右に垂れ下がる姿が象の耳のように見えることから、別名「象の耳ラン(Elephant ears orchid)」とも呼ばれる。
同園では、数年間栽培された個体を2年前から育て始め、今回初めて開花した。一般的に同種が開花するには10年以上かかるといわれ、ラン担当の中村さんによると「ようやく花を付けるところまで成長したのだろう。無事に咲いてよかった」という。今回開花した株の葉の長さは40センチ弱で、今後さらに大きく育つと思われる。
同花は、今年5月にリニューアルオープンした大温室の「ラン室」に展示されている。着生した板から垂れ下がるように花茎が2本伸び、黄白色の地に紫褐色の模様が入った花が房状に咲いている。中村さんは「とても珍しいランなので、ぜひ多くの市民に見ていただきたい。初めての開花でいつまで咲いているか分からないので早めに足を運んで」と呼び掛けている。
開園時間は9時30分~17時(入園は16時まで)。月曜(祝日の場合は翌日)休園。入園料(大温室込み)は、一般=500円、65歳以上=250円、中学生=200円(都内在住・在学の場合は無料)、小学生以下無料。