調布仙川のパティスリー「reinette(レネット)」(調布市仙川町1、TEL 03-6321-9693)が1月15日、フランス菓子の名店「サロン・ドゥ・シェフ・タケエ」を受け継いだオープンから1周年を迎える。
「サロン・ドゥ・シェフ・タケエ」は、日本のフランス菓子界を代表する一人である武江章さんが、同所で独立しオープンした洋菓子店で、15年にわたり営業していた。雑誌のスイーツ特集などにも頻繁に取り上げられ、近隣だけでなく、遠方からもケーキを買い求めに来る名店だったが、2015年12月末に閉店。現「レネット」パティシエの坂本さんの妻が「タケエ」の開業当初から同店の販売を担当していたことから、「次世代を担う若い世代に店を譲りたい」という武江さんと独立を目指していた坂本さんとの橋渡しをし、引き継ぐことになったという。
坂本さんは、武江さんの味を引き継ぐため、数カ月間指導を受け、門外不出のレシピも受け継いだ。現在でも、常連客からの要望が多い菓子はその伝統レシピを守り提供している。独自のこだわりは「フレッシュ感と季節感」。フルーツのフレッシュさをはじめ、スポンジ生地やクリームの配合・保管方法などにもこだわり、近年注目を浴びているコンビニスイーツとは大きく一線を画すという「鮮度」と「香り」に自信を見せる。
「ここ10年以上、取りつかれるように最高のロールケーキ作りにのめり込み、1年の間に3度レシピを進化させてきた。口の中で溶けるような、はかないスポンジ生地を追い求めている」という坂本さんが力を入れる「レネットロール」(1,000円)をメイン商品に、ミルフィーユ(440円)や有機リンゴを使った季節限定「タルトタタン」(440円)が人気で、ホールのショートケーキ(4号2,300円)やクッキーなどの焼き菓子も用意している(価格は全て税別)。
店名の「レネット」は、リンゴの品種名。フルーツの持つ力に感銘を受け、代表的存在のリンゴを選んだ。客が覚えやすい、親しみやすい響きからも店名に決めたという。
坂本さんは「最高の環境を提供していただき感謝している。オープンして半年間くらいは『タケエ』目当ての客も多かったが、その後も売り切れの品が出る日もあり、常連客も増えた」と話す。1月15日~17日には「一周年フェア」として、全品10%オフで商品を提供するという。
営業時間は10時~19時。毎週水曜・第3木曜定休。