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府中・大國魂神社で「すもも祭」 からす団扇とからす扇子の頒布も

大國魂神社の「すもも祭」では、縁起物の「からす団扇」や各種「からす扇子」を求めて、毎年大勢の参拝者が訪れる(写真提供:大國魂神社)

大國魂神社の「すもも祭」では、縁起物の「からす団扇」や各種「からす扇子」を求めて、毎年大勢の参拝者が訪れる(写真提供:大國魂神社)

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 武蔵国の総社である大國魂神社(おおくにたまじんじゃ)(府中市宮町3、TEL 042-362-2130)で7月20日、「すもも祭」が開かれる。

参道には、祭りの名前の由来になったスモモを売る露店が並ぶ(写真提供:府中観光 協会)

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 同祭は毎年同じ日に行われ、府中の夏の風物詩として親しまれている。起源は、平安時代中期に源頼義(みなもと の よりよし)と長男の義家(よしいえ)が奥州安倍氏平定(前九年の役)に行くとき同神社で祈願し、勝利を収めてお礼参りしたこと。そのときの供物の一つにスモモがあり、境内で「すもも市」がたつようになったことが、祭りの名前の由来となっている。スモモは古来より悪鬼を払う果物とされ、例年スモモなどを販売する露店が約120軒出店。参拝者やスモモを買い求める客など約7万人でにぎわう。

 当日は、五穀豊穣(ほうじょう)・悪疫防除・厄よけの「からす団扇(うちわ)」と「からす扇子」の頒布を行う(6時~21時ころ)。この扇であおぐと農作物の害虫が駆除され、病人は平癒し、玄関先に飾ると魔をはらい幸福が訪れるとされる。そのいわれは807年に編さんされた神道資料「古語拾遺(こごしゅうい)」に書かれた神話にあり、厄よけとして長く信仰されてきた。

 神楽殿では15時から、無形文化財指定の「江戸の里神楽」が奉納される。江戸の里神楽とは、笛・大拍子(だいびょうし)・長胴太鼓(ながどうだいこ)を基本とする囃子(はやし)で、古事記や日本書紀の神話を無言劇の形態で行う神事。東京都を中心に、埼玉県南部、神奈川県東部、千葉県西部などで広く伝承されている。

 初穂料は、からす団扇=500円、からす扇子=小1,500円、大2,000円、特製からす扇子=5,000円。当日参拝できない人は社務所か公式サイトで申し込み、20日までに社務所に初穂料を納める(現金書留可)。

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