府中市郷土の森博物館(府中市南町6、TEL 042-368-7921)で2月3日、梅の花を愛(め)でながらさまざまな催し物を楽しめる「郷土の森 梅まつり」が始まる。
同館では梅が「市の花」として市民に親しまれていることから、梅園を整備し約60種1100本を栽培している。市制施行60周年記念樹「太宰府の海」は、飛梅で有名な太宰府天満宮(福岡県太宰府市)から2015年2月に寄贈された。「朝鮮梅」は、伊達政宗が文禄(ぶんろく)・慶長の役の際に朝鮮から持ち帰ったと伝わる宮城県指定天然記念物の子孫樹。地面を這(は)うように幹が伸びる姿が竜を想像させる「臥龍梅(がりょうばい)」という変種で、毎年2月中旬に花が咲く。
日本梅の会会長の大坪孝之さんと梅園を散歩しながら、品種の解説や梅にまつわる雑学を聞く「梅の木散歩」(2月23日・3月2日)や、ふるさと体験館で梅にちなんだ飾りを作る「梅まつり手作り工房」(2月18日・3月4日、各日先着40人、参加費200円~400円)を開く。
旧府中町役場横梅園では「野だて茶会」(2月12日・18日・25日・3月4日、茶券600円)を、茶室の梅欅庵では上生菓子(各日先着20人)と呈茶(ていちゃ)が味わえる「お茶室で呈茶」(2月13日~16日、上生菓子付き呈茶500円・通常の呈茶300円)を行う。
期間中、梅や梅まつりにちなんだ「俳句募集」、解説員と園内古民家を散策する「古民家探検ツアー」(土曜)、糸あやつり人形や針金あめ細工などを披露する「大道芸・職人芸」(土曜・日曜)、「箏(そう)・尺八演奏会」(2月24日・3月3日)を園内各所で行う。
最終日の3月11日は、郷土芸能である府中ばやしや武蔵国府太鼓の演奏、子どもみこしの巡行を体験できる「府中芸能あらかると」を開催。園内を迫力ある大太鼓が練り歩き、はやしの音色とともに梅まつりのフィナーレを飾る。
担当者は「1987年4月に開館した当館にとって、今年の『梅まつり』は開館30周年記念行事。濃淡豊かな梅の花を見ながら催し物を楽しんで」と呼び掛けている。「お土産には当梅園で収穫したオリジナルの『梅干し』や『梅ジャム』がお薦め。数量限定で『梅ようかん』と『梅まんじゅう』の販売も始めるので、この機会に味わって」とも。
開館時間は9時~17時(最終入園は16時)。期間中無休。入場料は、一般=200円、中学生以下=100円、4歳未満無料。3月11日まで(天候により中止または変更あり)。