東京都教育委員会と調布市教育委員会は2月23日、不登校生徒のために特別編成した教育課程を実施する「不登校特例校」分教室を4月から設置すると発表した。
「不登校特例校」分教室は将来的に学校への移行を見据えつつ、当分の間、分教室として設置・運営される全国初の取り組みで、調布市教委が文部科学省からの指定を受け、調布市立第七中学校の所属とし、大町スポーツ施設(調布市菊野台3)内に「はしうち教室」として開設する。
対象は、同市公立学校在籍で、心理的不安の傾向などがあり、連続または継続して年間30日以上欠席した不登校生徒。教育課程の基準の特例により、年間の総授業時間数を1015時間から910時間に低減し、朝の時間のゆとりを考え、午前3単位時間、午後2単位時間を基本に設定する。
学習内容は、各教科などで習得した知識・技能を各自の興味・関心のある学習内容に活用し、自分の得意とする手法で表現する「表現科(仮称)」や不登校生徒のコミュニケーション能力の向上を図ることを目的とした「コミュニケーションスキルトレーニング」を設定。さらに、一人一人の状況に応じた指導体制の充実を図るために「個別学習」の時間を設定し、不登校による未学習の内容を補う時間を確保し、柔軟に進めていく。
「はしうち教室」の始業式は4月10日、入学式は4月11日。