調布市、三鷹市、小金井市にまたがる野川公園(調布市野水)で、秋の訪れを告げる赤い彼岸花が開花し、間もなく見頃を迎える。
彼岸花は、道端などに群生する赤い花弁が特徴的なヒガンバナ科の多年草。秋の彼岸、秋分の日の前後3日の頃に花期を迎えることから、その名が付いたと言われている。全国各地に分布するが、元々日本には自生せず、稲作伝来時に大陸から土に混じって広まったといわれ、葉と花が同時に見られないことから「葉見ず花見ず」とも呼ばれる。
野川公園・自然観察園の彼岸花は、見頃の時期には、一面を真っ赤に染めて群生するため、散策を楽しむ近隣住民やカメラを構える写真愛好家など、例年多くの来園者でにぎわう。今年は台風21号の影響で木々が折れるなど、自然観察園が1日臨時休園する中、白花の彼岸花が開花、その週末には赤花の開花も確認された。同公園の担当者は「見頃は例年通り、彼岸のあたり9月20日前後か」と予測する。
担当者は「今年は蕾(つぼみ)の伸びだす時期に大型の台風に見舞われたが、彼岸花に幸い影響はなかった。朝晩涼しくなると咲き出し、秋の深まりを伝えてくれる季節の風物詩。ゆっくりと散策を楽しんでいただければ」と話す。
開園時間は9時30分~16時30分。月曜休園(祝日の場合は翌日)。