調布のギャラリー&カフェ「みるめ」(調布市布田2、TEL 042-488-2120)で、企画展「金原(きんばら)京子ワークス2008 ペットボトルワールド」が開催されている。
金原さんは桑沢デザイン研究所出身で35年のキャリアを持つ調布市在住のアーティスト。創作分野は日本画、イラスト、造型など多岐にわたり国内外で個展を開いている。縄文時代をテーマにした作品が広く知られ、地域に根付いた芸術活動も多く、調布の神代植物園・深大寺を題材にしたポストカードなども手がける。
近年は「もったいない」をコンセプトに、着古した衣類をひも状の素材にして制作した「いとなみ」シリーズや使用済みの弁当・総菜容器を利用した花や昆虫のオブジェなどの作品を発表。個展や展示を通して、環境に配慮する気持の大切さを問いかけている。
同展は「捨てられてしまうものに命を吹き込む」というコンセプトで金原さんが新たな素材として利用するペットボトル作品を多数展示。ペットボトルに着目したきっかけは、「透明感を生かして、今までとは何か違ったものができるのでは」と考えたことからだという。
生命体を意識した花や樹木の姿をメーン・モチーフに随所をカットし、繊細な彫刻を施したガラス細工のようなオブジェをはじめ、種類の違う複数のボトルを組み合わせた造形作品など。発光ダイオードの青白い光がほのかに浮かんだ、原種の蘭を思わせる創作物の数々は、ペットボトルとは全く別の物に生まれ変わった印象を与えている。
金原さんは今後もリサイクル活動なども意識したペットボトルアートを推し進めて行きたいという。「展示会を見た方に、作品から何かを感じ取ってもらえればうれしい。この先、できれば野外で展覧会をやりたいと思っている。ペットボトルの花を一面に飾って、ライトアップするようなイメージが理想」と話す。
展示時間は11時~18時(最終日は16時まで)。15日は休廊。11~13と19日(11時~17時)は、作品制作が体験できるワークショップを行う。11月20日まで。