府中のライブハウスからデビューした4ピースロックバンド「kobore(コボレ)」が、キャリア初となるEP盤「音楽の行方」を発売。今夏は大型フェスにも数々出演するなど、パワフルに活動を続けている。
インタビューに答えるGt.Vo佐藤赳さんとBa田中そらさん、ライブハウス「府中Flight」にて
2015(平成27)年、ライブハウス「府中Fright(フライト)」(府中市緑町)での卒業ライブをきっかけに、同じ高校の生徒が結成したロックバンド。メンバーは、ギターボーカル・佐藤赳(たける)さん、ギターコーラス・安藤太一さん、ベース・田中そらさん、ドラム・伊藤克起さんの4人で、府中を拠点に、全国各地でライブを中心に活動している。
ライブを見た音楽関係者に誘われ、「ビクターロック祭り2017」の出演を懸けたオーディションに参加しグランプリを受賞。同年9月、「アケユクヨルニ」をリリースした。今年1月には、キャリア初のフルアルバム「零になって」をリリース。全国22カ所のツアーは、初日の府中ソールドアウトを皮切りに、名古屋、大阪、ツアーファイナル「渋谷 CLUB QUATTRO(クラブクアトロ)」も完売を記録するなど、着実にライブ動員数を増やしている。
作詞を担当するのは、調布出身のギターボーカル佐藤さん。「ストレートに自分の気持ちや感性を表現する等身大の歌。結成当初は10代の叫び、今は23歳の思いや生きていく日常が詰まった歌詞。30歳になっても、その時感じることを歌い続けたい」と話す。発売したEP盤には、「スッと入ってくる」と言う、「音楽の行方」「ダイヤモンド」「ミディオーカー」など5曲が収録。価格は1,500円(税別)。
年間150本近くのライブを精力的に行うタフバンド。今年は、夏の大型音楽フェスにも出演するなど、人気、知名度も高まっている。加えて、鳥取、島根両県での初ライブが決まり、全国制覇まで、残り2県となった。ベースの田中さんは「ライブで直接曲を届けるのが僕らのスタイル。少し古いと言われるが、各地でライブをやってファンを増やし、徐々に僕らの音楽が広がってきた。最近は注目されるようになったが、変わらないことが目標。体力があるうちは、このスタイルを続けていきたい」と話す。
佐藤さんは「地元府中のライブハウスがなかったら、今の僕らはいない。仲間、ライバルがたくさんできた。ここは僕らの原点が詰まった箱。ライブを通して、たくさんの人に出会える。世間の注目が増しても、自分たちは変わらずに、好きな音楽をやっていきたい」と話す。「調布は生まれた時から住んでいる。親しみの持てる町の雰囲気が好きで、調布も変わらずこのままであり続けてほしい」とも。
田中さんは「府中や調布は、都心に比べると娯楽はまだ少ない。地元の皆さんには、チケットが高くなる前に、ぜひ一度ライブを見に来てほしい」と話す。
今秋10月、全国23カ所を回る「ダイヤモンドTOUR(ツアー)2019」が始まる。