調布の製めん会社「ラスター食糧」(調布市小島町3、TEL 042-486-7006)が現在、「家食応援セット」の通信販売に力を入れている。
1960(昭和34)年に先代の新谷徳雄さんと妻の鹿寿子さんが開業した同社。現在は、次女の新飼州代さん夫妻が引き継ぎ、生めんを急速冷却することで菌の増殖を防ぎ、防腐剤などは一切使わない製法で、中華めんのほか、ギョーザの皮やワンタンなどを製造している。
同社は、有名ラーメン店の麺など、調布を中心に世田谷から八王子までの範囲に顧客を持っているが、新型コロナウイルス感染拡大の影響により、ラーメン店からの受注は2~5割減。毎週土曜に行っていた製麺工場での小売り販売も休止した。来月の6月17日には60周年を迎え、本来であればさまざまなキャンペーンなどを企画し、お祝いムードになるはずだったが、経営状況は厳しい。何とか60周年を迎えたいと、個人客のニーズに応えた「家食応援キャンペーン」を企画し、通信販売に力を注いでいる。
通信販売する商品は、通常の中華めんやうどん、ギョーザの皮、ワンタンなどの単品に加え、外食を自粛する家族向けにセットメニューを3種用意。4人家族を想定し、「自然素材のつけ麺(2食入)」「自然素材の生ラーメン(2食入)」「餃子の皮大判厚め450グラム50枚」など4~5品をセット売りする。価格は2,500円~2,560円で、単品商品でも合計金額2,500円以上購入すると、送料を半額にするという。
同社の新飼さんは「大変な事態になっているが、丁寧に製造してきたことが地元の方々との信頼関係につながっていることを改めて実感している。外出自粛が続く中、3食作るお母さんたちに安心食材で、少しでも簡単に調理できるラーメンをお届けできればという思いを込めて、頑張っていきたい」と話す。