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140年ぶり、珍しい「ほぼ皆既」の部分月食 国立天文台がライブ中継

今回の食の最大時とほぼ同じ食分の部分食(2014年10月8日皆既月食の皆既直前)©国立天文台

今回の食の最大時とほぼ同じ食分の部分食(2014年10月8日皆既月食の皆既直前)©国立天文台

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 11月19日の夕方から宵にかけて、月の大部分が地球の影に隠される部分月食が起こる。国立天文台(三鷹市大沢2)はライブ中継の配信を予定している。

部分月食中の月の位置(2021年11月19日東京の星空)©国立天文台

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 同天文台によると今回の部分月食は、最大食分(最も月が欠けたときの割合)が0.978と大変大きいのが特徴。これは月の直径の97.8%まで地球の影に入ることを意味し、皆既月食に近い状態である。今回よりも食分が大きくて、日本全国で食の最大が見られた部分月食は、1881(明治14)年12月6日に起こった。

 140年ぶりの「珍しい部分月食」となる今回の現象。皆既食中の月は赤銅色と呼ばれる赤黒い色に見えるが、「大変深い部分月食」でどのような色になるか天文ファンの関心を集めている。東京では日の入り直前の16時28分、欠けた状態で月が昇り始める。東の空やや低い所で18時3分、最も大きく欠ける。月食が終わるのは19時47分で、月は丸い形になる。

 同台は今回の部分月食について詳しく解説したホームページや、1分程度で分かりやすく紹介する動画をインターネットで公開している。子ども向けには11月2日に配信した動画「小学生向け天文ミニレクチャー第13回『ほぼ皆既の部分月食を見よう!』」がある。

 当日は三鷹からのライブ映像と共に、天文情報センター長・広報室長の山岡均さんと同台副台長の渡部潤一さんが解説する中継を予定している(16時~20時)。ハワイでも「すばる望遠鏡」のあるマウナケア山頂付近から月食中の夜空の映像配信を予定している。天候・機材・ネットワークなどの都合により、予告なく中止・中断・変更する場合がある。

 府中市郷土の森博物館(府中市南町6、TEL 042-368-7921)は17時30分~18時30分、「部分月食特別観望会」を開催する。電話による事前申し込み制。先着50人(定員に達している可能性が高い)。参加費は、大人=200円、中学生以下=100円、4歳未満無料。中学生以下は保護者同伴。

 次に日本全国で月食が起こるのは、2022年11月8日夜の皆既月食。部分月食は、2023年10月29日明け方。今後、今回よりも深い食分の部分月食が日本全国(南鳥島を除く)で起こるのは、2086年11月21日の明け方。

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