調布市文化・コミュニティ振興財団が1月13日、「第5回映画のまち調布賞」の受賞者を発表した。
主に映画製作の現場を支える技術者や製作会社など「映画の作り手」に贈る同賞は、映画・映像関連企業約40社が集積する同市の独自性を尊重し、「映画のまち調布」にふさわしい映画賞として、映画文化、芸術、産業の振興に寄与した映画・映像作品や、その製作に貢献した人物や作品を顕彰している。技術部門の撮影賞・照明賞・録音賞・美術賞・編集賞と作品賞、特別賞を合わせた計7賞で構成。選考方法は、「映画のまち調布 シネマフェスティバル2023」で上映可能な「第5回日本映画人気投票」上位10作品の実写映画をノミネートし、各賞、映画製作において功績のある映画技術スタッフなどで構成する選考委員会で討議し決定した。
技術部門の受賞者は、撮影賞に「護られなかった者たちへ」の鍋島淳裕さん、照明賞に「護られなかった者たちへ」のかげつよしさん、録音賞に「そして、バトンは渡された」の白取貢さん、美術賞に「護られなかった者たちへ」の松尾文子さん、編集賞に「メタモルフォーゼの縁側」の木村悦子さん。特別賞には、撮影用照明機材のレンタルや照明コンサルティング会社「アーク・システム」の取締役会長・武藤光成さんと衣裳デザイナーでスタイリストの宮本まさ江さんが選ばれた。作品賞は、人気投票総数1万6142票の中から最も多くの票を集めた「映画 すみっコぐらし 青い月夜のまほうのコ」に決まった。
同フェスは、「映画のまち調布」が「総力を挙げて」開催する映画の作り手にスポットを当てた映画の祭典。市内の映画・映像関連企業などが企画の段階から参加し、全面的な協力の下、同賞授賞式をはじめ、展示やワークショップなどの関連イベントを行うほか、日本映画人気投票選出作品と映画のまち調布賞関連上映会も開催する。ゲストトーク付きの映画上映会は、「そして、バトンは渡された」の前田哲監督、「マスカレード・ナイト」の鈴木雅之監督、「燃えよ剣」の原田眞人監督、「シン・ウルトラマン」の樋口真嗣監督らを迎える。
授賞式は2月11日に行い、授賞式内で先行特別上映する「シャイロックの子供たち」の特別ゲストとして、本木克英監督の登壇も予定する。
2月11日から上映予定のスタジオジブリ作品「耳をすませば」では、同作品初公開時に同時上映し、宮﨑駿が原作・脚本・監督を務めた「On Your Mark」の同時上映が決定し、スクリーンでの上映は28年ぶりであることも公式ホームページで発表された。
開催期間は1月27日~2月19日。