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調布の高校生ロボティクスチームが世界大会出場へ 5年連続日本代表

VEXロボティクス世界大会に臨む「Red Bisons」のメンバー、(左から)猪本陽視さん、二宮朋諒さん、田邉冠太さん

VEXロボティクス世界大会に臨む「Red Bisons」のメンバー、(左から)猪本陽視さん、二宮朋諒さん、田邉冠太さん

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 調布市内で活動する高校生のロボットプログラミングチーム「Red Bisons(レッドバイソンズ)」が4月26日~28日、米ダラスで開催される「VEX Robotics (ヴェックスロボティクス)」の世界大会に5年連続で日本代表として出場する。

VEXロボティクス世界大会に臨む「Red Bisons」が1年間かけて作り上げた今期のロボット

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 VEXロボティクスは、ロボット製作を通じて子どもたちの好奇心を刺激し、トライアンドエラーを繰り返して自ら問題を解決する力を習得するためにアメリカで開発されたSTEM教育教材。世界中で約110万人のユーザーがおり、アメリカではクラブ活動として取り組む子どもも多い。日本では青少年STEM教育振興会がVEXロボティクスを活用したSTEM教育の普及を目指し、学校での授業や競技大会などを開催。今年3月に開催したジャパンカップには、日本だけでなく米国やインドからも参加し、100人以上が競技に臨んだ。

 レッドバイソンズは、青少年STEM教育振興会理事で調布市内在住の松澤聡比古さんの声がけで集まった同市内小学校出身の子どもを中心に結成されたチーム。2018(平成30)年から連続して日本代表を勝ち取り、世界大会に出場した。昨年からは金属製のロボットを使うクラスで活動し、日本代表として臨んだ世界大会ではブロック予選通過を果たしたが、決勝1回戦で僅差の敗退となった。 

 今年の教材テーマは「SPIN UP(スピンアップ)」。ディスクを拾い上げ、1メートルほどの高さのかごに投げ入れるのがミッション。ディスクの向き、投げ上げる角度、速さなど、3次元での設定が必要となり、「昨年から格段に難易度が増した」とメンバーの田邉冠太さん。試行錯誤しやすく、フットワークを軽くするため、「取り外ししやすい構造で、余剰パーツのない軽量化を実現した」と猪本陽視さん。構造には一切妥協せず、「加工していない金属パーツはほぼない」と加工担当の二宮朋諒さん。

 1年間かけてトライアンドエラーを繰り返し、「プログラミングの内容を含め、昨年の自分たちに見せたらその性能の高さに驚くと思う」と口をそろえるオリジナルロボットで、世界各地から選ばれた約800チームが参加する世界大会に臨む。世界大会の様子はライブ配信され、出場時間などの情報はレッドバイソンズのSNSで発信予定。

 二宮さんは「ロボットをコントロールするドライバーとしてのスキルもさらに上げて臨みたい」と話し、猪本さんは「ブロック予選で上位になって、決勝で組むチームを選ぶ権利獲得を目指したい」、田邉さんは「世界一という結果がついてきたらうれしいが、他チームとコミュニケーションして大会を楽しみたい」と話す。

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