調布市を中心に活動するカレーヒーロー「超辛グランマサラー」が現在、映画化に向けてキャスト参加型応援クラウドファンディングで協力を呼びかけている。
合言葉は「俺のカレーは俺のもの、おまえのカレーも俺のもの。華麗なるヒーロー、超辛グランマサラー」
「鳳神ヤツルギ 1・2」やハリウッド映画「Silence沈黙」など数々の作品に俳優として参加した宮沢天さんが企画・制作したオリジナル特撮ヒーロー「超辛グランマサラー」。長年住み慣れた調布市を拠点に、「カレーをこよなく愛する華麗なるヒーローを表面上装うが、裏腹にブラックな二面性を持つ」ダークヒーローとしてイベントやテレビ番組などに出演するなど活動している。
グランマサラーは、東日本大震災の影響で9キロの道のりを徒歩で帰宅した宮沢さんが、調布駅近くの商店が炊き出しを行っている状況を目にし、心の中に見えたヒーローがきっかけ。「敵を倒すよりヒーローよりも、笑って心を救うヒーローにしよう」と、カレーとコラボした「笑えるヒーロー」が2015(平成27)年に誕生した。合言葉は「俺のカレーは俺のもの、おまえのカレーも俺のもの。華麗なるヒーロー、超辛グランマサラー」。市内のイベントでの活動も増え、調布FMでも3年間、メインMCの番組を務めたが、2021年に宮沢さんの体にがんが見つかった。手術を受け、壮絶なリハビリに耐え抜いたことで、「今までビビってできなかったことを全てやろう」と積極的に活動を再開。「グランマサラーと宮沢天という俳優が生きてきたことを記録に残そう」と映画化を決めた。
ダークな一面にもスポットを当てた特撮アクションヒーローが主役を務める同作品。主演、監督、総指揮は宮沢さんが務め、ラインプロデューサーには仮面ライダーなどで制作を担当し、数々のアニメ作品の音響監督を務めた明瀬洋礼さんを迎える。ゲスト俳優は、「世界忍者戦ジライヤ」でジライヤ役の筒井巧さんと「炎神戦隊ゴーオンジャー」、映画「電人ザボーガー」出演の古原靖久さんに決定している。
製作予算は、自己資金とクラウドファンディングでの300万円を予定。上映時間は70分で、海外映画祭出品用に60分版も製作する。支援者には、エキストラ参加や、役名とせりふがあるメインキャストとして参加できるなどのリターンを用意。さらに、支援金150万円達成の場合は新女性キャラクター、200万円達成で新女性キャラクターを有名声優が担当、400万円達成で「カルト教団教主に帝都を揺るがすあの魔人」にオファーするなど、金額に応じて内容を追加。300万円を達成できなかった場合も映画は製作するという。
宮沢さんはは「グランマサラーはお手本みたいなヒーローではなく、失敗するヒーロー。何度でも立ち上がるこいつと共に世界と戦ってほしい」と話す。