野鳥と昆虫の食物連鎖に注目した府中市制施行70周年記念特別展「鳥(ちょう)満員!昆虫レストラン」が現在、府中市郷土の森博物館(府中市南町6、TEL 042-368-7921)で開催されている。
同館の近くを流れる多摩川や市内にある浅間山には多くの野鳥が生息し、昆虫や植物を食べている。同展では雑木林や多摩川、市街地などそれぞれの環境で展開される食物連鎖を通して野鳥と昆虫の関わりを紹介する。
会場には、府中で生息する代表的な野鳥の剥製(はくせい)と昆虫の標本など約160点を展示。どんな野鳥が、どんな場所で、どんな昆虫を狙っているか、両者のせめぎ合いを「生き物社会の一こま」として表している。河原や雑木林の中で食べ物を探す鳥と狙われる虫の姿を見つける「簡易ジオラマ体験」が見どころだという。野鳥観察舎の窓から双眼鏡を使ってのぞくスタイルで、両者の様子を疑似観察することにより、身近な自然の生態系が分かる。
展示担当の中村さんは「野鳥にとって自然はまるで『メニュー満載の昆虫レストラン』。さまざまな場所で繰り広げられている野鳥と昆虫の関わりを知ることで、生態系の大切さを学ぶきっかけになれば」と話す。
開館時間は9時~17時(最終入館は16時)。会期中の休館日は8月26日、9月2日・9日。入館料は、一般=300円、中学生以下=150円、4歳未満と「府中っ子学びのパスポート」利用者は無料。9月29日まで。