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府中で古代多磨郡の仏教を探る特別展 深大寺「白鳳仏」のお身代わりも

多磨寺に葺かれた軒先瓦(府中市多磨寺跡/府中市教育委員会・府中市郷土の森博物館蔵)

多磨寺に葺かれた軒先瓦(府中市多磨寺跡/府中市教育委員会・府中市郷土の森博物館蔵)

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 府中市制施行70周年記念特別展「古代たまの寺とみほとけ」が1月25日、府中市郷土の森博物館(府中市南町6、TEL 042-368-7921)で始まる。

塔のミニチュア 瓦塔(府中市武蔵国府関連遺跡/府中市教育委員会蔵)

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 奈良・平安時代の武蔵国多磨郡における仏教の広がりを探る同企画。「古代たま」とは、武蔵国(現在の東京都・埼玉県と神奈川県の一部)の多磨郡(主に現在の多摩地域)を指す。6世紀に日本へ伝わった仏教は「古代たま」にも広がり、寺院が建立され景観に変化をもたらし、仏の教えは人々の生活や死生観に影響を与えた。これまでに分かった発掘調査の成果を展示し、仏教が「古代たま」に広がっていった過程を探る。

 「古代たま」で仏教の広まりの中心的役割を担ったのは、7世紀末~8世紀初頭に建立された多磨寺(府中市)と8世紀中ごろに創建された武蔵国分寺(国分寺市)。それ以外にも各地で、小規模な仏堂跡などの遺構、瓦塔(がとう)や仏鉢(ぶっぱつ)形土器などの遺物、火葬墓が見つかっている。これらから「古代たま」に大小さまざまな信仰の場があったことがうかがえる。

 会場には「古代たまに伝わるみほとけ」として、深大寺が所蔵する白鳳仏(はくほうぶつ)の「お身代わり」も展示。飛鳥時代後期(白鳳期)の特徴を備えた仏像で、本尊は東日本最古の国宝仏に指定されている。

 担当者による展示解説を2月2日・11日、3月8日に行う(13時30分~)。申し込み不要、入館料のみで参加できる。関連する講演会も開催し、2月23日=深澤靖幸館長による「国府のなかの寺と堂」、3月1日=国分寺市教育委員会で市史編さん室長の依田亮一さんによる「国分寺造営前後の仏教受容-多磨郡内を中心に-」を予定。いずれも14時~16時。参加費は300円(別途入館料必要)。希望者は2月3日までに、往復はがきか応募フォームで申し込む(希望者多数の場合は抽選)。

 開館時間は9時~17時(最終入館は16時)。会期中の休館日は1月27日。入館料は、一般=300円、中学生以下=150円、4歳未満と「府中っ子学びのパスポート」利用者は無料。3月9日まで。

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