東京都の天然記念物に指定されている「佐須の禅寺丸古木」(調布市佐須町1)が実りの秋を迎え、一般公開されている。
この古木は、樹齢が推定380年、樹高が約15メートル、主幹の幹周りが約1.9メートルという堂々たる姿の柿の木。大久保家の敷地内にあるため普段は公開されていないが、毎年「東京都文化財ウィーク」期間中は庭に入って自由に見学することができる。
禅寺丸柿は日本で最も古い甘柿で、1370年に王禅寺(川崎市麻生区)で発見され、江戸時代に武蔵野の農家で広く栽培された。王禅寺の王がいつのまにか略され、実の形をあらわす「丸」がついて「禅寺丸」という名になったと言われている。小ぶりで丸みを帯び、果肉に木目状の斑点があるのが特徴。
柿の実の収穫作業をしていた大久保さんによると「昨年の台風で太い枝が折れてしまったので、今年は支柱を立てて被害がでないようにした。老木なので、これからも大切にしていきたい」と話す。
公開時間は9時~17時。無料。11月9日まで