調布・西光寺で「四万六千日観音会」-地口絵とうろう70基ともる

境内参道の両脇に設置された約70基の「地口絵灯籠(じぐちえとうろう)」

境内参道の両脇に設置された約70基の「地口絵灯籠(じぐちえとうろう)」

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 調布市の西光寺(調布市上石原1)で8月10日、「四万六千日観音会(しまんろくせんにちかんのんえ)」が行われた。

絵や文字で表現した「地口絵」

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 同寺は開山が応永年間(1394年~1428年)といわれる古刹(こさつ)で、市重宝に指定されている本尊・大日如来像をはじめ、江戸時代の最高級の彫技といわれる三十三応現身像などが安置されている。また、新選組が改称した後の甲陽鎮撫隊(こうようちんぶたい)を率いる近藤勇が休息を取った寺としても知られている。

 同観音会はおよそ250年前から続く伝統行事で、参拝すると四万六千日参拝したのと同じ功徳を得られると言われ、江戸時代の祭りの風物詩「地口行灯(じぐちあんどん)」に「煮たものふうふ(似たもの夫婦)」などのような「駄じゃれ」や「語呂合わせ」を絵や文字で表現した「地口絵」のとうろうをともす。この「地口絵」は現在、高齢化のために描く職人が少なくなっているという。

 当日は祈願護摩に合わせて境内参道の両脇に設置された約70基の「地口絵灯籠(じぐちえとうろう)」が一斉にともった。同時に開催予定だった盆踊りと模擬店は、台風の影響を考え11日と12日に順延となった。同寺副住職の長谷さんは「地口絵や盆踊りはテレビや漫画も無かった時代、庶民の楽しみだった。お子さまも楽しめる模擬店もあるので、地元の伝統芸能をのぞいてみては」と話す。

 開催時間は18時から。12日まで。

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