調布市は2月16日、中心市街地のデザイン・コンセプト案である「(仮)にぎわい 庭園 ちょうふ(まちは にぎわいあふれる みんなのにわ)」を調布市ホームページなどで公開した。
同市は京王線連続立体交差事業により、2012年までに京王線柴崎駅から西調布駅間と相模原線調布駅から京王多摩川駅間が地下化されることから、調布駅・布田駅・国領駅の3駅の各駅前広場と鉄道敷地およびその周辺の空間を、調和のとれた都市空間としてデザインし、コーディネートするためのコンセプトを策定。単にデザインを決めるのではなく、「コンセプトを目に見えるものにするためのデザイン」を決めるという取り組みを行う自治体は珍しい。
同案は「(仮)庭園広場」=駅前広場、「(仮)庭園通り」=3駅の庭園広場をつなぐ鉄道敷地と「(仮)庭園回廊」=中心市街地と深大寺、野川など既存の環境をつなぐという3構成で組み立てられている。
同事業に参加している安藤忠雄建築研究所の水谷孝明さんは「1994年から京王線仙川駅の駅前の新たにできた計画道路沿いのいくつかの建築計画にかかわってきた。当初は地主からの依頼だったが、その地主の意向をくんで民間の企業、調布市も順次参画して、街づくりといえるような計画になり、現在も進行中。そうした折りに同じ京王線の調布から国領にかけてのプロポーザルがあると知り、新たな街づくりに参加したいと思った」と話す。
同市都市整備部街づくり推進課の清水敬子さんは「調布市中心市街地は約200ヘクタールあるので、大規模な事業になる。同案の特徴は、「(仮)庭園広場」「(仮)庭園通り」「(仮)庭園回廊」の3つを複合的にとらえている点で、調布は駅前の広場を都市計画的に作るだけではなくその先にある街の活性化などをコンセプト案として策定した」と話す。
同市では2月24日18時~20時(受付当日先着順)、同案の説明会を開く。場所は調布市グリーンホール大ホール(小島町2)。