東京国体(正式名称「スポーツ祭東京2013(第68回国民体育大会・第13回全国障害者スポーツ大会)」)のマスコット「ゆりーと」が12月8日、50メートル走で17秒5を記録した。現在、この記録に挑戦する「ゆりーと」を求めている。
同タイムは調布市に所属する「ゆりーと」が東京国体のPRに訪れた「第2回東京都小学生陸上体験教室」で記録したもの。同教室には、都内の3~6年生の小学生約175人が参加し、偶然にも参加した子どもたちと同じ数字の記録となった。教室では、女子200メートルの前日本記録保持者で、日本選手権大会5連覇の経験もある信岡沙希重(さきえ)選手や、2011年の日本選手権大会で110メートルハードル2位の八幡賢司選手など、日本のトップ選手7人が招かれ、それぞれの競技種目でアドバイスした。
「ゆりーと」は走り幅跳びにも挑戦。2011年の全日本実業団大会で2位の猿山力也選手の模範演技でコツをつかんだように見えたが、記録は91センチに終わった。猿山選手は「『ゆりーと』は翼があるので、それを生かしもう少し頑張ってほしかった」と残念そうに話す。
参加した調布市緑ヶ丘に住む小学5年生の長谷川盟さんは「『スキップで走って手を大きく振って』とアドバイスをもらったら、前より遠くまで飛べるようになった。楽しかったのでまた来たい」と笑顔を見せた。
「ゆりーと」は「陸上競技が行われる調布で走れてうれしい。もし、この記録を上回る自信のある『ゆりーと』がいたら挑戦を受けるよ」と話す。文部科学省の「平成20年度体力・運動能力調査」によると6歳男子の平均は11秒57。
東京国体は来年9月28日~10月14日に開催。選手や監督など約2万7000人が参加する予定。今回の教室の会場に隣接する「味の素スタジアム」では開会式と閉会式、陸上競技やサッカーが行われる。