調布の老舗和食器店「和季(かずき)」(調布市布田1、TEL042-488-0203)は敬老の日に向けて、高齢者向けのはし「ずんぐり箸」の販売に力を入れている。
同店は1947年創業の老舗店。当時は和食器だけを取り扱っていたが、現在2代目の田中和巳さんは、和食器だけでなく、「右手(利き手)で使う道具」に着目し、はしにもこだわりを持ち始めた。
「ずんぐり箸」は、大黒屋(墨田区東向島)が商標登録した「江戸木箸」で、削りだしから仕上げまですべて手作業で、職人がつくり上げている。木材は堅木を使用し、「てつぼく」(3,150円)と「縞黒壇」(3,675円)の2種類を販売している。長さが短く、丸みがあり、持ち手が太いのが特徴。握力が弱くても力が伝わりやすく、楽につまむことができる機能を重視した変則五角削り仕上げ。高齢者にも使いやすくなっている。
「ずんぐり箸」のほかに、「五角箸」や「若狭の塗箸」など品ぞろえも充実。最近は、「携帯箸」の売れ行きも好調だという。そのほか、製造に約半年もの時間をかけた「古代若狭純金塗箸」も販売している。鉄木と呼ばれる非常に硬い自然木に、下地塗料を繰返し7回塗り重ね、純正の金粉を数度塗り固めたもの。価格は18,900円。
田中さんは「ものを見つめていくと、自然と売るものが決まってくる。時代の流れとともに、商品を変えながらこだわりを持ち続けていきたい」と話す。
営業時間は10時~19時30分(日曜・祝日は10時30分~19時)。不定休。