調布市文化会館たづくり(調布市小島町2)で現在、武者小路実篤記念館移動展「昭和の生活を彩った『懐かしの実篤グッズ』展」が開催されている。
1885(明治18)年生まれの武者小路実篤は、文学だけでなく書画や美術評論、演劇などで幅広い業績を残した作家。亡くなるまでの20年間を同市仙川で過ごし、邸宅と敷地が公園として公開され、隣接地に「武者小路実篤記念館」が1985(昭和60)年に開館している。
実篤の書画は、第二次世界大戦後、昭和20年代半ばから、複製色紙や絵皿などの陶器、風呂敷などの布製品をはじめ、さまざまな商品に使用された。昭和30年代から40年代は「実篤グッズ」の最盛期で、多くの家庭に絵皿があり、旅館などにも複製色紙がよく飾られているほど人気が高かった。
同展では、同記念館が所蔵する「実篤グッズ」や直筆の書画、仙川で暮らした20年間に揮毫(きごう)した記念碑や店の看板など、同市との関わりを物語る物を展示する。また14日には講演会「武者小路実篤の素朴絵」が開催され、今後の期間中も、朗読会「実篤を聴くPart.13」、「ギャラリートーク」「淡彩画ワークショップ~実篤のように絵を描こう」を開催する。さらに、実篤が描いたカボチャや果物などをあしらった日本手拭い(840円)やカレンダー(1,050円)、透明しおり(105円)などの販売も行っている。
開催時間は10時~18時。入場無料。11月10日まで。朗読会は10月20日14時~15時30分(たづくり8階映像シアター、電話で問い合わせ)。ギャラリートークは10月27日13時~14時30分(同1階展示室、申し込み不要)。淡彩画ワークショップは11月4日13時30分~15時(同11階第2創作室、料金は525円、申し込み締め切り10月22日)。