調布の自動車整備業「熊澤モータース」(調布市下石原1、TEL042-482-5243)は、廃車から利用できる部品を取り外し再生資源として商品化した「リサイクルパーツ」を利用する整備の業績を伸ばしている。
同社は1964(昭和39)年に創業し、主に大型トラックや社用車を対象に業務を行っていたが、2001年の移転を機に家庭用乗用車の整備業務を広げ、リサイクルパーツを扱うようになった。昨年からは主婦層をターゲットに絞った営業を展開したところ、エコブームや低価格を背景に顧客を増やし、月平均で約8~10件を受注。売り上げの約20%の収益を上げている。
国内では年間約500万台が廃車となり、換算すると500万トンの廃棄物となるなど社会問題になっているが、リサイクルパーツとして活用することで再生資源を生かすことができる。また、修理個所によっては新品と比べると半値以下に抑えることも可能。ただし、在庫の状況により取り寄せが難しいパーツもあるという。
同社三代目の熊澤喜史雄さんは「地球にやさしいと言われるエコカーは、実際には買い換える資金や車検時にかかる料金などを考えると、財布には決してエコではない。こんな時代だからこそ、リサイクルパーツを上手に利用して、お金をかけずにカーライフが楽しめる環境を提供し続けたい」と話す。