調布の知的障害者通所授産施設「はあと・ふる・えりあ」が運営するベーカリーカフェ「ふぁんふぁーれ」（調布市小島町1、TEL 042-490-8625）で5月16日、3周年記念イベントが行われた。

　当日はパンを焼く鉄板を型に長さ2メートル50センチの特製ショートケーキを作り、250食分を来店者にイートインスタイルで無料提供した。事前に来店者や近隣に800枚のチラシを配布して告知を行い、沿道の歩行者にもアピールできるようオープンカフェスタイルで開催したこともあり、子ども連れの客や常連客などが来店し、配布開始から数時間で完食となった。

　また、店内には「新作コーナー」を設け、試作を重ねた新作パン「チーズフォンデュ」「チョコフォンデュ」「ガーリッククロワッサン」（各160円）や新作デザート「マンゴームース」「イチゴムース」（各320円）の発表販売も行った。

　同店は店舗スペース約15坪で、イートイン20席を用意。現在開発中の商品を「試行錯誤のパン」として低価格で提供し、客の反応を商品に反映させる試みを始めている。

　同施設の仲西礼子施設長は「見た目に驚くだけではなくおいしいケーキを振る舞って、多くの方に店の味を知ってもらういい機会。イベントを開催することで、商品開発のテーマや目安にもつながる。障害者としてではなく、社会の一員としてプロの技術で作った商品をもっと自然に社会に溶け込ませ流通させたい」と話す。今後は瞬間凍結庫の設備を生かし、溶岩釜で焼き上げた自家製パンや人気商品のバターロール生地をネット販売する計画もあるという。

　営業時間は7時30分～19時30分。日曜定休。