公募事業「第4回深大寺短編恋愛小説 深大寺恋物語」の受賞者が発表され、調布の深大寺(調布市深大寺元町5)で10月18日、授賞式が開催された。主催は、深大寺短編恋愛小説実行委員会。
公募は深大寺地域の活性化のため2004年に設立された事業。「寺院開創伝説が恋愛にまつわる話だったこと」「当時のテレビ番組で公募企画が人気だったこと」「恋愛小説がブームだったこと」がきっかけとなり、調布青年会議所や深大寺そば組合、深大寺奉賛会、市民活動支援団体などが立ち上げ、さまざまな形で展開している。
今年は応募総数289点の中から6点が入選。最優秀賞は「蕎麦談義恋道中」を書いた吉井薫さん(24)。「とにかく受賞してうれしい。深大寺は幼いころから親しんできた土地。縁を感じます」と話す。審査員は直木賞作家の村松友視さん、井上荒野さん、出版社のアドバイザーなどを務める藤田三男さん。
同会委員長の大前勝巳さんは「横のつながりを広げいろいろな形で展開できていることがうれしい。今後は公募だけで終わりではなく『映画の街 調布』を広げるためにも映画化を実現できれば。脚本募集も検討中。日本全国に知られる『恋する街』としてPRしていきたい」と話す。
今年3月には、せんがわ劇場(仙川町1)で、劇団21世紀FOX(調布市佐須町1)が第2回公募の入選作品を自ら戯曲化した「深大寺恋物語」を上演している。今年の入選作品は来年3月ごろに冊子化し販売予定。