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神代植物公園に「パナマソウめん」 SNSで話題の花をモデルにメニュー化

そうめんのように見える「パナマソウ」の糸状体

そうめんのように見える「パナマソウ」の糸状体

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 都立神代植物公園(調布市深大寺元町5、TEL 042-483-2300)内にある「神代グリーンサロン」が8月15日、パナマソウの花をモデルにした新メニュー「パナマソウめん」の提供を期間限定で始めた。

見た目だけでなく味わいも工夫した「パナマソウめん」

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 パナマソウは南米北西部から中米に分布する多年草で、ヤシに似た扇形の葉がパナマ帽の材料に使われる。花は根元近くに咲き、多数の花が密集する肉穂花序(にくすいかじょ)を形成する。開花時は受粉しない不稔(ふねん)おしべの変形した白い糸状体で覆われ、その奥に雌花と雄花がある。糸状体はそうめんのような珍しい姿のため注目を集めるが、1日で崩れ落ち鑑賞できる時間が少ない。

 同園では大温室の熱帯花木室で栽培され、7月10日に開花の様子をSNSで紹介した。写真を見た人からは「そうめんにしか見えない」「おいしそう」「麺つゆと薬味もってきて」などのコメントが次々に寄せられ、120万回以上表示され、1.6万の「いいね」が付いた。

 見慣れないパナマソウに質問も多く寄せられ、同園では花が咲く度にさまざまな姿を紹介。開花翌日に糸状体が減って落ち武者のようになった姿や、棒状に密集するヤングコーンに似た雌花と雄花、結実したたくさんの赤い実など、パナマソウの生態を投稿すると多くの人が関心を寄せた。

 同園ではSNSの反響から、そうめんメニューのメニュー化を決め、すぐに試作りに取りかかった。「パナマソウの特徴をどう表すか。何味にするか」。営業課商品開発係を中心に広報係も生態を説明しながら試行錯誤を重ねて完成。そうめんの下に肉穂花序をモチーフにしたナッツとサラダチキンを置き、麺の周りを緑の菜の花とバジルソースで取り囲む。麺つゆをかけて食べる「パナマソウめん」は見た目が似ているだけでなく、「食材によって違う歯応えと夏らしい爽やかな風味が楽しめる」という。

 商品開発係の関根さんは「麺つゆとバジルソースの味わいがおいしく、暑い時季でも箸が進むはず。食を通じてパナマソウのユニークな姿を知るきっかけになれば」と話す。

 料金は1,200円(1ドリンク付き)。提供終了日は未定。

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