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府中・大國魂神社で「くらやみ祭」 みこし渡御などの見物に80万人

氏子たちの手で一之宮から六之宮、御本社(ごほんしゃ)、御霊宮(ごりょうぐう)の神輿が渡御

氏子たちの手で一之宮から六之宮、御本社(ごほんしゃ)、御霊宮(ごりょうぐう)の神輿が渡御

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 大國魂(おおくにたま)神社(府中市宮町3)の例大祭「くらやみ祭(まつり)」が4月30日に始まる。祭りのクライマックスである「神輿(みこし)渡御」は5月5日夜に行われる。

神輿渡御の道すじを竹の棒で祓い清める「道清め」(5月5日12時30分~)

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 「武蔵国の国府祭」を起源に1000年以上続く同祭は、「武蔵府中のくらやみ祭」として東京都の無形民俗文化財(風俗慣習)に指定されている。かつては町明かりを消した暗闇の中で「神輿渡御」をしたことが名前の由来。現在は5日18時から8基が順に神社を出て、21時ごろ、御旅所(おたびしょ)に着く。

 御旅所までの行程は「おいで」と呼ばれ、街中に響く太鼓の音とそろいのちょうちんの明かりに導かれて進む。武蔵国内の神々が移ったみこしはそれぞれ造りが異なり、担当する地域の氏子たちが担ぐ。白丁(はくちょう)を着た威勢のいい姿とかけ声で祭りは最高潮を迎え、道筋は大勢の見物客でにぎわう。

 期間中の人出はおよそ80万人。3日は18時30分から「囃子(はやし)の競演」が始まり、19時30分ごろ、けやき並木通りに10台の山車がそろい祭り情緒を盛り上げる。20時から行う「競馬式(こまくらべ)」は名馬を献上した古来の祭典に倣った行事で、4頭の御神馬(ごしんめ)が旧甲州街道を駆ける。

 4日は、15の青年会が作った萬燈(まんとう)を披露し操る技量を競う「萬燈大会」(12時30分~14時30分)と、皮面直径2メートル前後の大太鼓6張りがごう音を響かせる「太鼓の響宴(きょうえん)」(17時~18時)が大鳥居前で行われる。けやき並木通りや旧甲州街道では22台の「山車行列」(18時~21時)が巡行する。

 6日の「神輿還御」は「おかえり」ともいい、朝4時に御旅所を出て氏子町内を巡り、8時ごろ神社へ戻る。

 4月30日から毎日、神職によってさまざまな神事が斎行(さいこう)されるが非公開のものが多い。期間中、祈とうや御朱印などの対応は平時と異なる。周辺地区は交通規制(5月3日~6日)も行い、「タイムズ大國魂神社」は使えない(4月30日22時~5月7日13時)。境内の参拝者用駐車場も神事のため駐車不可。

 祭りに先駆けて4月28日、映画「くらやみ祭の小川さん」をバルトホール(宮町1)で上映。六角精児さんと高島礼子さんが主演し、多くの市民も撮影に協力した2019年公開の作品。上映開始は13時30分、16時、19時。料金は500円。映画の問い合わせは地方創生支援機構。

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