
調布市と狛江市の6つの居場所を巡る「居場所スタンプラリー」が10月4日に始まった。主催は、調布を中心に活動する居場所連絡会「ひとつやねっと」。
ひとつやねっと代表の大木智恵子さん(左)と野川のえんがわこまち代表の梶川朋さん(右)
同会の代表を務めるのは「しばさき彩ステーション」(調布市柴崎)の大木智恵子さん。誰でも気軽に立ち寄れて、自由に参加できる常設の居場所として、2019年に柴崎の住宅街に開設。当時、民間の居場所はあまりなく、翌年開設された「野川のえんがわこまち」(狛江市西野川)と情報交換や勉強会を重ねてきた。その後、さまざまな特徴を持った「居場所」が作られ、2023年に「ひとつやねっと」を発足。自宅のほかにくつろげる場所、誰でも立ち寄れる場所、困った時に頼れる仲間づくりの場所を目指しているという。
今回、居場所の認知度を高めようと初めてイベントを企画。トビバコ(飛田給)、ふふ富士見(富士見町)、しばさき彩ステーション、POSTO(仙川町)、野川のえんがわこまち、ふらっとなんぶ(狛江市駒井町)の6カ所を巡るスタンプラリーを開催。
景品は猿田彦珈琲(コーヒー)が協賛。同社の大塚朝之社長が調布出身で、市内に焙煎(ばいせん)所を構え、調布との縁が深い。誰でも気軽に立ち寄れ、コーヒーを楽しめる場、生きるのに少し苦しいと思っている人が逃避できる場、誰もが安らげる場を目指しており、その思いが企画に合致したという。
トビバコを運営する西村達也さんは「企業からも応援を頂けたことで、人と人、場所と場所がつながる力を感じた。共生社会の推進の一助になれば」と話し、大木さんは「みんなの居場所は、それぞれ内容も特色も違うので、実際に足を運んで体感してほしい。居場所の担い手も増やし、いろいろなところに居場所が広がれば」と期待を込める。
スタンプラリーの台紙は各施設で配布している。2026年3月31日まで。