「調布の魅力を生かした、まちづくり」をテーマに市民同士が語り合う「ワールド・カフェ」が7月17日、調布市市民プラザ「あくろす」(調布市国領町2)で開催され、世代や職業を超えて集まった20~70代の男女15人が活発な意見を交わした。
「調布の魅力を生かした、まちづくり」をテーマに活発な意見交換がされた(関連画像)
ワールド・カフェは、カフェのようなリラックスした雰囲気の中で大勢が同じテーマで話し合いをする手法。1グループ4人程度に分かれ、何度かメンバーを入れ替えて行うことにより短時間に多くの人と意見交換ができる。上下関係や利害関係のない話し合いの場を設定することで、自由で豊かな発想が生まれることから、市民活動や職場の活性化、事業の見直しなどで活用する企業・団体が増えている。
参加者が「調布の魅力」として挙げたのは、「都会」に近い利便性と畑や緑の多い「田舎」の部分を兼ね備えた「トカイナカ」であること、大学が多く学生が行き交うまちであること、留学生の多い国際的なまちであること、映画・音楽のまち、蔵が多く残るまちであることなど。その後、どうしたらその魅力をまちづくりに生かせるかをテーマにし、話し合いは全体で約2時間30分に及んだ。
「点在する魅力的なスポットをイラストマップにまとめて配布しては」「老齢化する農家を支えるため、市民が農作業を手伝うしくみを作って農地を残せないか」「利便性を求める若い世代と環境の良さを求める子育て家庭や高齢者などの異世代が同じ地域に共生していることを生かして、世代間交流イベントを行っては」などのアイデアが飛び出す一方、「調布の魅力は散在していて、まとめてアピールできていない」「まずは、住民自身がその魅力をよく知っていることが重要」などと課題も挙げられた。
昨年4月に市内に誕生した市民団体「調布コミュニティビジネス推進委員会 調布アットホーム」が、世代や立場を超えてより多くの人が調布の課題解決のためにアイデアを出し合い、手を組んで自らが立ち上がる「場」を設けようと同イベントを仕掛けた。今後はさらにテーマを絞り込み、来年3月まで毎月第3日曜日に開いていく。
代表の石原靖之さんは「ここで出たアイデアを単なるアイデアで終わらせず、小さくてもいいので一歩ずつ実行していきたい。調布に埋もれている市民のスキルとアイデアを結集すれば、調布はもっともっと住みやすく魅力的なまちになるはず。次回は、さらに多くの市民に参加してほしい」と話す。