調布の布多天神社（調布市調布ヶ丘1）で9月23日、恒例の例大祭が行われる。

薪夜神楽（たきぎよかぐら）の昨年の様子。演目は稲荷山千箭、悪鬼退治（関連画像）

　毎年9月23日に行われる同祭は、旧甲州街道の調布駅入り口～布田駅入り口間を通行止めにし、みこしや太鼓、山車の巡行をするもの。12時に同神社境内で、上布田、下布田、小島、天神前、上ケ給（仲良し祭りの会）の5地区から集まったみこしに御神霊を移すための「みたまうつしの儀式」を行った後、とび職による木やりを先頭に、みこし大小9基、太鼓4基、山車3基、祭礼の衣装をまとった子どもたちによる稚児行列が鳥居をくぐり、旧甲州街道を渡御（とぎょ）する。13時～16時までは神楽殿で、翁家和助一座による大神楽の奉納演芸も行われる。

　今年は、東日本大震災の鎮祭復興祈願も実施。巡行する、みこしや太鼓、山車に「がんばれ、日本」の札がつけられる。

　25日10時からは、神職10人と氏子代表90人による、古式にのっとった神事「大祭式・時代行列」や、みこによる「浦安の舞」の奉納も実施。13時、15時、17時には、古事記、日本書紀の神話を演じる無言劇の「里神楽（さとかぐら）」が、19時からは神楽殿でかがり火と祭ぢょうちんに照らされる中、薪夜神楽（たきぎよかぐら）が、それぞれ行われる。薪夜神楽の今年の演目は「やまとたける」の物語、熊襲征伐（くまそせいばつ）。

　宮司の野澤康次郎さんは「東日本大震災で大変多くの人が災いを被っている。このお祭りで神様の力を頂いて、災いを吹き飛ばし、元気と幸せを授かっていただきたいので、一人でも多くの方に見に来てほしい」と話す。「京王線立交化に伴い、調布の町並みも変わり都市化が進んでいるが、緑の豊かさや多摩川の清いせせらぎなど調布の自然の素晴らしさを当神社も保ちながら、このような行事を通してまちづくりに貢献していきたい」とも。

　23日13時～18時は、旧甲州街道、調布駅～布田駅周辺で交通規制が行われる。