調布で武者小路実篤「五輪観戦記事」公開-ベルリン執筆ルポなど

実篤記念館で開催されている「二つのオリンピックとロンドンの思い出」の展示風景。

実篤記念館で開催されている「二つのオリンピックとロンドンの思い出」の展示風景。

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 調布・仙川にある「武者小路実篤記念館」(調布市若葉町1、TEL 03-3326-0648)で現在開催中の夏休み企画「もっと知りたい 武者小路実篤」の中で公開されている実篤のオリンピック観戦記事が話題となっている。

「実篤公園のシュロの葉でバッタを作ろう」のワークショップで作るバッタ

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 1885(明治18)年生まれの武者小路実篤は、文学だけでなく書画や美術評論、演劇などで幅広い業績を残した作家。志賀直哉や有島武郎と共に文芸雑誌「白樺」を創刊し、「友情」や「愛と死」などの代表作を残している。亡くなるまでの20年間を過ごした邸宅に隣接し建てられた同館は、1985(昭和60)年に開館した。

 同企画は、実篤の生涯と作品を紹介するとともに実篤の「二つのオリンピックとロンドンの思い出」を特集テーマとして盛り込んだ内容。1936(昭和11)年のベルリン五輪の際にルポを依頼され、単身旅立ちドイツから日本へ毎日書き送っていた観戦記事の一部と撮影された当時の写真などを公開する。旅行中にロンドンから娘などへ宛てた手紙も展示し「実篤が見たロンドン」を紹介するほか、東京五輪について書いた原稿なども併せて展示する。

 同館主任学芸員の伊藤さんは「ベルリン五輪当時は作家に取材記事を依頼するのがはやっていたらしく、実篤の残した業績の中では珍しいものだと思う。旬の話題を取り入れた展示で、実篤を身近に感じてもらえれば」と話す。

 同館では夏休みの自由研究サポート企画として、「実篤公園のシュロの葉でバッタを作ろう」「ペーパークラフトで『実篤記念館を組み立てよう』」「実篤ぬりえを使って暑中見舞いハガキを書いてみよう」などのワークショップも行う。開催日は期間中の木曜日。参加費は入場料のみ。各講座の詳細はホームページで確認できる。

 開館時間は9時~17時。月曜休園。9月2日まで。入場料は、大人=200円、小中学生=100円、市内在住65歳以上無料。

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