調布･仙川駅近くの「実篤公園」（調布市若葉町1、TEL 03-3326-0648）のヒカリモが見頃となり、来園者の目を楽しませている。

ヒカリモが発見された実篤公園内ショウブ園の八橋

　武者小路実篤が1955（昭和30）年より晩年を過ごした邸宅跡地に作られた同公園。ヒカリモが生息しているのは、同公園内ショウブ園にある八橋奥の石で囲まれた一角。1988（昭和63）年度の公園改修の際に上の池より水をひくために造られた場所で、2005年6月に来園者が指摘したことをきっかけにヒカリモの生息が発見された。

ヒカリモは単細胞生物の藻類で、暗所で光を反射させることで黄金色に光って見えるのが特徴。洞窟や日陰になった池の水面で発見されることが多く、千葉県富津市には国指定天然記念物になっている生息地もある。都内では同園が唯一の公開生息地という。

　実篤記念館の伊藤さんは「毎年自然に発生しているヒカリモは、真夏の気温の高い日により光って見える。花ショウブは台風で倒れてしまったが、ヒカリモだけでも見る価値がある珍しいものなので、ぜひ見に来てもらえれば」と話す。

　開園時間は9時～17時。月曜休園。入場無料。ヒカリモの見頃は9月ごろまで。