調布市深大寺近くに4月18日、フランスの焼き菓子カヌレの専門店「ル・カナール」(調布市深大寺東町4、TEL 080-6673-5721)がオープンする。
カヌレとは、16世紀ごろフランス・ボルドー地方で誕生した王冠型の焼き菓子。ワインのおりを取り除くために卵白が使われていた当時、残った黄身の使い道として修道院で考案されたといわれる。
店主の中谷さんは2004年から約3年間、ボルドーに移住していた経験を持つ。人生の転換期を過ごしたボルドーに帰国後も関わっていきたいと、ボルドー発祥であるカヌレの専門店を立ち上げることを決意。店名にある「カナール」とはフランス語でカモのこと。同店は、杉並区久我山で2年8カ月間営業。深大寺ではオープン日を金曜と土曜のみに限定して再出発する。
同店のカヌレは直径3センチ、高さ3センチほどで、小ぶりなふた口サイズが特徴。あえてサイズを小さくし焼きを強めにすることで、パリッとした表面の香ばしい歯応えを作り出している。原材料は牛乳、砂糖、卵、小麦粉などで、生地を一昼夜寝かせてから焼き上げるため、完成までに2日ほどかかるという。冷凍にも向いているため、通信販売にも力を入れていく。店舗の広さは約6坪。
メニューはバニラ(110円)、ショコラ・抹茶・アールグレイ・ミルク(各120円)。バニラ・ショコラはラム酒入りで、抹茶とアールグレイはウオツカを使用している。練乳入りの「ミルク」のみアルコールは使用されていない。
中谷さんは「営業日を限定して作った時間は、カヌレと相性の良い飲み物や食べ方の研究や、季節ごとの新作発売に向けた準備に充てていくつもり。久我山では通年同じ商品を同じスタイルで販売してきたが、深大寺ではお越しいただいたお客さまが常に新しい何かを発見してお帰りいただけるようにしたい」と話す。
営業時間は10時30分~18時。営業日は金曜と土曜のみ。そのほかの曜日は、事前予約品の受け渡しのみ行う。