東京アートミュージアム(調布市仙川町1、TEL 03-3305-8686)で7月18日、二科展100周年を記念する「織田廣喜の仕事」が始まった。
二科展は1914(大正3)年に結成した二科会が主催する公募美術展で、今年で100回の節目を迎える。近年では「乃木坂46」の若月佑美さんがデザイン部門で入選して話題になるなど、一般の人にも広く知られている。これまでの歴史を振り返る「二科100年展」が東京都美術館で18日から始まったのに合わせて、同ミュージアムでは前理事長を務めた織田さんの作品を展示する。
織田さんは、1914(大正3)年福岡県嘉穂郡千手村(現嘉麻市)生まれ、2012年没(享年98)。1939(昭和14)年日本美術学校西洋画科を卒業、翌年第27回二科展に「未完成」を出品し初入選後、1950(昭和25)年には第35回「讃歌」を出品し二科会に会員推挙され、1980(昭和55)年二科会常務理事に就任。第51回芸術院賞や勲3等瑞宝章、フランス芸術文化勲章・シュバリエ章などを受賞後、2006年二科会理事長に就任、2012年二科会総会で名誉理事長に就任する。
同展では300号の油彩、デッサン、スケッチ、ドローイング、版画など約60点を展示。担当者は「織田さん特有の哀愁を感じさせる女性の姿や、幻想的に描かれた風景などをじっくり見てほしい」と話す。
開館時間は11時~18時30分(入館は18時まで)。月曜~水曜、8月13日~16日休館。入館料は、一般=500円、大学生・高校生=400円、小中学生=300円。8月30日まで。