都立神代植物公園(調布市深大寺元町5、TEL 042-483-2300)大温室の熱帯花木室で現在、「ヒスイカズラ」の開花が進んでいる。
ヒスイカズラは、青緑のヒスイ色の花を咲かせるツル性植物で、フィリピンのルソン島やミンドロ島など、限られた地域の熱帯雨林に自生し、野生では絶滅が危惧されている植物。花は10センチほどの勾玉(まがたま)形が房状に連なり、花序は長いもので1メートル近くになる。
同園によると、昨年5月に大温室がリニューアルしてから初めての開花になるという。現在は2房咲いており、つぼみの花序も数房あることから、これからが開花の見ごろになるという。
担当者は「花言葉は『私を忘れないで』。出会いと別れの季節に、神秘的で貴重な花を見にきてほしい」と呼び掛ける。
同園では3月27日と4月3日、桜の見ごろに合わせて臨時開園する。早咲きの大寒桜から遅咲きのサトザクラ類まで、約56種750本のサクラを栽培している園内では現在、カンヒザクラ(寒緋桜)やカンザキオオシマザクラ(寒咲大島桜)が満開で、まもなく同園固有種のジンダイアケボノ(神代曙)が咲き、その後ソメイヨシノが開花するという。
担当者は「サクラやヒスイカズラを長く観賞していただきたいので、休園せずにみなさんをお待ちしている。4月9日まで『椿・さくらまつり』を開催しているので、コンサートなどのイベントも楽しんでいただければ」と話す。
開園時間は9時30分~17時(入園は16時まで)。月曜・祝日翌日休園(3月27日・4月3日は臨時開園)。入園料は、一般=500円、65歳以上=250円、中学生=200円(都内在住在学の中学生は無料)、小学生以下無料。