彼岸の入りとなった9月20日、調布市、三鷹市、小金井市にまたがる野川公園(調布市野水)では、秋の訪れを告げる彼岸花が見頃のピークを迎え、一面の赤いじゅうたんが訪れる人の目を楽しませている。
9月に花期を迎える彼岸花は、曼珠沙華(マンジュシャゲ)とも呼ばれ、赤い花弁と独特な姿が特徴的なヒガンバナ科の多年草。道端などに群生し全国各地に分布しているが、もともと日本には自生しておらず、稲作伝来時に大陸から土に混じり広まったといわれている。球根には、「リコリン」という有毒成分が入っており、ネズミやモグラよけのため、田んぼのあぜ道や土手などに人為的に植えられてきたとも考えられている。
同公園の自然観察園では、赤い彼岸花が群生するほか、一角には白い彼岸花も咲いている。毎年この時期は、長い茎を伸ばし「かがり火」を思わせる鮮やかな赤花と、対照的で珍しい白花を見ようと、近隣住民や写真愛好家などでにぎわっている。
担当者は「この時期は彼岸花の問い合わせが殺到するため、今年もきれいに咲いてホッとしている。自然観察園内には、彼岸花以外にも風情のある秋の花が咲いているので、ゆっくりと散策を楽しんでいただければ。9月24日には、親子で参加できるスポーツ教室やオリジナルのスポーツ測定など、プログラム満載の『はらっぱ☆チャレンジキャラバン』が当園大芝生で開催予定。ぜひ、はらっぱにも遊びに来てほしい」と来園を呼び掛ける。
開園時間は9時30分~16時30分。月曜休園(祝日の場合は翌日)。