調布・せんがわ劇場で海外戯曲リーディング舞台化 現代親子の複雑な関係描く

せんがわシアター121Vol.11海外戯曲シリーズ「うちの子は」

せんがわシアター121Vol.11海外戯曲シリーズ「うちの子は」

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 調布市せんがわ劇場(調布市仙川町1)で2月9日から、「せんがわシアター121Vol.11海外戯曲シリーズ『うちの子は』」が上演される。

現代親子の複雑な関係描く、10のシーンから成るオムニバス作品

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 2017年2月に同劇場で上演し、高い評価を得た「海外戯曲リーディング」(フランス・パレスチナ、オーストラリア、カナダ、アルゼンチン、タイ、アメリカの短編現代戯曲7本のリーディング上演)の中から、「親子」という身近なテーマを描き、特に好評だった作品を舞台化する同公演。

 同作品は10のシーンから成るオムニバス作品で、劇作家・演出家のジョエル・ポムラさんがフランスの「家族手当基金」の委託を受け、ノルマンディー地方の福祉施設で取材して書いたもの。日本でも、「毒親」「DV」「ネグレスト」「アダルトチルドレン」「機能不全家族」などゆがんだ家族関係に悩む人々が多くいる中、同作品の役名は1場面を除いて、「男」「女」「母親」などで、観客が国籍や職業にとらわれずに受け止められるように描かれている。

 同劇場の萩原さんは「10本で70分ほどの短い作品なので、そういう意味では気軽に見ていただけると思う。フランスの作品と身構える必要もない」と話す。昨年のリーディング公演では「身につまされる」「食い入るように見てしまった」という感想が多く寄せられたという。「この作品に出てくる親子たちは、愛情がないわけではないけれど、表現の仕方が悪かったり、ゆがんだ形に変形してしまったりしている。作品中にはハッピーエンドも解決のヒントやノウハウもない。彼らの姿を見て、私たち自身が、自分や家族がもっと幸せになれる方法を見出していくしかないのだと思う」と解説。「6人の役者さんが、5歳の女の子から60代の父親まで、23の役を演じ分けるのも見どころ。ぜひ、たくさんの方にご覧いただきたい」と来場を呼び掛ける。初日の2月9日には、調布市民観劇モニターやアフタートークも予定している。出演は、演出家の松本祐子さん、翻訳家・海外戯曲リーディング企画監修の常田景子さんで、進行は演出家・俳優・THEATRE MOMENTS代表の佐川大輔さんが務める。

 上演時間は、9日=19時~、10日=14時~、19時~、11日=15時~、12日・13日=14時~。チケット料金は全席指定で、一般=2,000円、市民(調布市在住・在勤)=1,800円、観劇日25歳以下=1,500円、中学生以下=1,000円。今月13日まで。

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